内容説明
東郷克美・藤井貞和・安藤宏+長野隆が、太宰治という生き方と文学に連なる思想を、戦争という極めてナショナルな時空とリンクさせて、20世紀ニッポンをあぶり出す。世代をわける論者の会場を巻き込んだ5時間の白熱の討論、全記録。
目次
シンポジウム(「語り」の力学;思想は騙るか;天皇・エロス・死)
補論―参加者印象記(詩の在処―太宰治の戦中から戦後;太宰治の道化について、富士山を念頭に;太宰治と「天皇」;「シンポジウム『太宰治』」のゆくえ;太宰治没後五十年と『戦後五十年』への批評性―「シンポジウム『太宰治』」の一聞き手として ほか)