内容説明
「孤独」と「連帯」という現代社会・現代文学のテーマを鋭く問いつづけた詩人・石原吉郎の黙示録的作品を今に問う。現代文学作家作品論。
目次
石原吉郎論―エドモン・ダンテスの帰郷
石原吉郎「食」の詩編―原風景としての「飢餓」
梅崎春生『幻化』―冥府の花
福永武彦『廃市』―悔恨の風景
三島由紀夫『橋づくし』―寓意の風景
大岡昇平『武蔵野夫人』―「自然」と「人間」
野間宏『暗い絵』―戦後文学の出発について
中野重治―詩にみる風土性
芥川龍之介『玄鶴山房』―内面の劇
芥川龍之介の詩作品〔ほか〕