感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
香菜子(かなこ・Kanako)
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アントン・デルブリュック空想虚言者。アントン・デルブリュック先生の著書。どうしても嘘をついてしまう癖である虚言癖という言葉を提唱したのがアントン・デルブリュック先生。あの人は虚言癖がある、虚言癖がある人とは付き合いたくない、嘘ばかりついていると噓つきの虚言癖になってしまうよ。何気なく虚言癖という言葉が使われることは多いけれど、虚言癖は病気からきていることも多い。虚言癖がある空想虚言者であるという自覚があるときや周りに虚言癖がある空想虚言者がいるときには虚言癖は病気からきていることも多い。2022/08/05
小竹
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【空想虚言者】という言葉の響きに惹かれて読んだ本。この言葉は精神科医アントン・デルブリュックによって19世紀末に定義された。本書はそのデルブリュックによる症例集。丁度20世紀後半に書かれた精神障害に関する本を読んだばかりなのだけれど、引き比べて読むと病の症状は1世紀を経ても同じ。違うのは病に対する識者の視線(個人差かもしれないが)。本書冒頭で賛辞を寄せているのは加賀乙彦。訳者は元松沢病院院長・秋元波留夫。固有名詞について、何故かカナ表記とドイツ語のアルファベートママ表記が混在している。2017/08/12