感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kyouikufs
6
2014年1月15日に新版が出ています。「私たちはおたがいに心の虫歯をもっていたほうがよい」非常に心に響く一文です。小説というよりも随筆になります。作者丸山豊は、福岡県久留米市の詩人であり、医者でもあった人物です。そのときの戦争体験をもとに描かれたのが、本書になります。文体の転換(「だ」文と「である」文)が非常に技巧的で、リアリティを出すために効果的に機能しています。本書で問いたいのは、「むすびの章」での「戦争にはまだ書けない部分が一点だけのこっている」という文です。何を書きたかったのでしょうか。2014/03/22
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