出版社内容情報
苦しみながら死んでいく者、孤独に死んでいく者がひとりもいない社会。これが著者アイラ・バイアック博士が、生涯を捧げて実現しようとしている夢である。バイアック博士は、米国モンタナ州ミズ―ラで長年ホスピスの指導者を務め、またホスピス運動のスポークスマンでもある。ガンなどの不治の病に冒された人々の末期にともなう激しい苦痛を取り除くことができれば、息を引き取るその瞬間まで家族や親しい人々と意義深い時間を過ごすことができる、すなわち「満ち足りた死」を迎えることができるという主張のもとにホスピス医療を実践している。そうすることで、残された時間を前向きに生きることができ、肉体的には滅びつつあっても精神的な成長は可能なのだと、そして、それは患者を囲む肉親、友人らにも豊かな経験をもたらすのだと、博士は語る。本書は、死にゆく人を看取った体験をつづったものであり、死にゆく家族や友人を手助けするとき、何が成し遂げられるかを示したものである。
内容説明
誰も苦しんで死んではならない。誰もひとりで死んではならない。ホスピス医療の第一人者が提唱する理想の死とは。
目次
第1章 生きることと死ぬことを教えてくれた父―シーモア・バイアック
第2章 ある仮説と目覚め―私のたどってきた道
第3章 病と崩壊のなかでの尊厳―ウォーレス・バーク、ジュリア・ローゾア
第4章 困難な決断と最後の機会―ジャネル・ホールドマン
第5章 悲劇のなかで成長する―マイケル・マーシール
第6章 耐えがたい苦痛、言い知れぬ悲しみ―テリー・マシューズ
第7章 自己からの解脱と成長―モーリーン・ライリー
第8章 此岸から彼岸へ―社会的文化的次元からの考察
補遺 あなたの家族の物語を書くこと―末期患者の家族との一問一答
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