内容説明
幕末の石見国(いわみ・現島根県津和野町)。医家に生まれた長男・林太郎(りんたろう)少年はどのようにして文豪になったのか。軍医として高官になりながら、尽きることない文筆活動の欲求は何から生まれたのか。無数の作品・日記・書簡からたどる文豪誕生までの成長ノンフィクション。
目次
序章 大きな謎、その人生行路は?
第1章 「〓啄の機」だった
第2章 進文学舎でドイツ語を学んだ
第3章 東京医学校で何を学んだのか
第4章 軍医森林太郎の初仕事
第5章 林太郎の『航西日記』を読む
第6章 ドイツ留学で何を学んだのか
第7章 留学帰国後、林太郎の悩み
第8章 陸軍軍医総監、陸軍省医務局長となる
第9章 最高傑作『渋江抽斎』とは
第10章 遺言「森林太郎トシテ死セントス」
終章 なぜ、森〓外は大文豪なのか?
著者等紹介
石井郁男[イシイイクオ]
1932年北九州市小倉生まれ。55年九州大学教育学部(教育原理)卒業。小・中・高等学校で40年間教壇に立った後、西南学院大学・九州国際大学・福岡県立大学・健和看護学院講師を務め、現在は、北九州森〓外記念会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鬼山とんぼ
3
もちろん森鴎外については、何冊か有名な著作を読み様々な断片的知識があったが、この本ではこれまでの印象を超える、ずば抜けた能力と行動力が伴った、強い個性を持った巨大な人物が生き生きと立ち現れてきて、こんな凄い人だったんだ、と知り感動した。このように整理されたコンパクトな記録付き評伝という形にして貰うと、後世の読書人にとって便利であるし、優先して読むべき本のガイドにもなると思う。まず、著者には感謝したい。漱石については伝記小説、伊集院静『ミチクサ先生』が大変面白かったが、鴎外のものがあるなら読んでみたい。2025/02/15
りんふぁ
3
隣が津和野で、先日遊びにいった時に鴎外の遺書を石碑にしたのをみて興味をもった。医師の家系だったのだね。知らなかった。2024/06/24




