内容説明
その名は、なぜ伝わらなかったのか?誰が消したのか?森鴎外とともに日清・日露戦争を勝利に導いた一軍人の生涯と、死のあとに残された闇。
目次
序章 日清・日露戦争
第1章 甲州にて
第2章 陸軍士官学校
第3章 『戦争論』との邂逅
第4章 参謀本部
第5章 日清戦争
第6章 戦後10年計画
第7章 小倉の鴎外
第8章 開戦前夜
第9章 日露戦争
終章 消えた将軍
著者等紹介
石井郁男[イシイイクオ]
北九州市小倉生まれ。九州大学教育学部(教育哲学)卒業。小・中・高等学校で40年間教壇に立った後、西南学院大学・九州国際大学・福岡県立大学・健和看護学院で講師を勤め、現在、北九州森鴎外記念会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しーふぉ
23
坂の上の雲を読んだ人なら名前を知っている田村怡与造の伝記。日露戦争の準備の中心人物であり、戦争直前に病死してしまう。日本は、戦争の指揮を取るために、偉くなりすぎていた児玉源太郎を格下の参謀総長にするしかなかった。消されたというのは、日清戦争時に山縣有朋と意見の相違があり、結果山縣が罷免される。田村生存時は何事も田村の意見を聞くようになるが、病死後は遺族への爵位も断固拒否するなど恨みを晴らすかのような扱いをする。名が顕れなかったのが山縣の工作なのかは分からない。タイミングが悪かったのかもしれない。2022/04/03