内容説明
「大切なのは、細かい数字を操作して理屈を並べることではありません。客観的なデータとロジックという強力な道具を駆使して、野球の世界を新しい目線で見直して再発見することなのです」アメリカ発祥の野球についての客観的な知見の探求=セイバーメトリクス(SABERMETRICS)。その要点を的確にとらえた、これまでになかった“最初の一冊”。
目次
第1章 セイバーメトリクスの基礎(セイバーメトリクスの歴史;セイバーメトリクス思考の三原則;分析の基礎的な道具)
第2章 野球の一般的原理(送りバントは有効な戦術か;盗塁の利得と見えない力;敬遠という選択 ほか)
第3章 選手評価論(選手評価の基礎;打撃の評価;走塁の評価 ほか)
著者等紹介
蛭川皓平[ヒルカワコウヘイ]
1988年生まれ、神奈川県出身。中央大学大学院経済学研究科博士前期課程修了。野球の分析は学生時代より10年近くにわたり続けており、現在は税理士として都内税理士法人に勤務するかたわら株式会社DELTAの分析業務をアナリストとしてサポートしている
岡田友輔[オカダユウスケ]
1975年生まれ。テレビ局の中継スタッフ、スポーツデータ分析・配信会社勤務を経て、2011年に合同会社DELTA(2015年に株式会社化)を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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せんべい
15
2番打者はバントの上手い選手という固定観念が崩れ、むしろ最強打者を2番に置く最近の流れ。それにはこのようなデータの処理が裏付けになってるんだと判った。 野球は点取りゲーム、打率や打点、防御率や守備率など従来の指標はあまり意味がない。それよりも有用な指標が、わかりやすく紹介されていて目からうろこ。 マネー・ボールという小説(映画もある)は、この理論を使って成功した大リーグチームの物語と聞いたので読んでみたい。 それにしても、早くプロ野球が見たいな…2020/05/17
むた
9
打順の並びが得点に与える影響が参考になった。分母の大きさがデータの信憑性に直結することは間違いないところだけど、アマチュアの場合どこまで数字を集められるのか、というのも課題のひとつ。年間30試合前後の公式戦のデータをどこまで信頼するのか。2023/04/27
みなみ
9
プロ野球で計測されているセイバーメトリクスの指標がよくわからなかったので読んでみた。といってもざっくり読む感じ。バントや盗塁は得点確率をむしろ下げるとは聞いたことがあるが、データを示してそれを実証している。でも日本のプロ野球はバント多いですよね。走塁が得点に寄与したランキングなど、「この人は走塁がうまくない」とイメージされている選手が上位にいたりするので、なんとなくこの選手はこう、みたいなイメージと実際のデータは解離しているのだと分かった。野球をみるにあたって先入観や偏見を取り除けるし、勉強になる一冊。2021/12/16
Defricheur
5
いわゆる野球界の常識を定量的に検証する方法であるセイバーメトリクスの基本的指標を解説したもの。2022/05/01
necoko19
4
★★★★ セイバーメトリクスってとっつきにくいなって思ってたけど、丁寧な説明で読みやすかった!2020/06/30