内容説明
哲学書の最高峰『純粋理性批判』を著したカントとは、どんな人間だったのか?バイキング精神を受け継いだ少年時代、世界で最初に「地理」教科を始め、天文学では「星雲説」を唱えた青年期、そして壮年期から晩年へ永久平和を呼びかけた偉人。哲学の貯水池と称される生涯を活き活きと描く。驚くべき知恵の輝き、スケールの大きさ、時に悩み、悲しみ、笑う、等身大の大学者の実像…「カント哲学」が物語で理解できる画期的伝記の誕生。
目次
偉大な哲学者カントとは、何者なのか?
祖先はバイキングだった?
ケーニヒスベルクは、どんな町か?
母が教えた「神の創造」とは何か?
ギムナジウムで何を学んだのか?
カントは、大学で何を学んだのか?
家庭教師で何を準備したのか?
私講師でどのような花が開いたのか?
「星雲説」で世間を驚かせた
地理講座は、なぜ人気の的だったのか?
大陸合理論とイギリス経験主義の論争に決着をつけた
認識のコペルニクス的転回
三批判書がカント哲学の完成である
世界に永久平和を実現しよう!
著者等紹介
石井郁男[イシイイクオ]
1932年北九州市小倉生まれ。1955年九州大学教育学部(教育哲学)卒業。小・中・高で40年間教壇に立った後、西南学院・九州国際大学・福岡県立大学・健和看護学院講師を勤め、現在は北九州森鴎外記念会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オールド・ボリシェビク
3
たぶん、中高生向きなのでしょう。カントの簡易な伝記です。著者は1932年生まれの元教師。なんとなく、講義というか、授業のような文体です。「純粋理性批判」などの詳細には触れません。触れたら、160ページというコンパクトなつくりにはならなかったでしょう。「カントは立派な人間だった」ということが伝わればよいのです。でも私、なぜこの本を持っているのか、未だによくわからない。2019年9月の刊行なのですが。2022/04/14
azu3
0
元学校教諭による、やさしいカント伝。中高生向きか。非常に勉強になったし、カントの著作に挑戦したくもなった。入り口としてお勧め。2020/09/23