出版社内容情報
災害復興において、便乗し発生する過剰な「開発・成長ビジネス」からの脱却と持続可能社会にむけて。
現代に本当の災厄をもたらしているのは、惨事便乗型資本主義である。自然災害や人為的な戦争やクーデターなどの大惨事につけこんで、疲弊した地域に巨大資本が入り込み、復興を名目に暴利をむさぼる。住民が気づいたときには既に遅く、簒奪の構図ができあがっている……ここに「復興災害」が生まれる。
「異常の日常化と日常の異常化」という現代的災害状況の中から、いかにして人間が復興し「人間らしい生活」をすることができるのか。大惨事便乗ビジネスに警鐘を鳴らし、私たちが生かされてきた憲法と、その地の文化的伝統を活かす復興を提唱する。
【著者紹介】
神戸松蔭女子学院大学人間科学部教授。関西学院大学経済学部卒、経済学博士(京都大学)。専門は都市政策
内容説明
「異常の日常化と日常の異常化」という現代的災害状況の中から、いかにして人間が復興し「人間らしい生活」をすることができるのか。大惨事便乗ビジネスに警鐘を鳴らし、憲法と文化的伝統を活かす復興を提唱する。
目次
第1部 災害資本主義(日本の災害思想と災害理論;災害資本主義;災害資本主義―大恐慌と戦争;原子力エネルギーとソディの経済学;核技術と原子エネルギーシステムの形成史)
第2部 「開発・成長型復興」と「復興災害」(関東大震災の「開発・成長型復興」と「復興災害」;戦後の「開発・成長型復興」と「復興災害」;阪神・淡路大震災の「開発・成長型復興」と「復興災害」;東日本大震災の「開発・成長型復興」と「復興災害」)
第3部 憲法復興学(大恐慌、戦争と憲法;憲法復興学と公共政策;憲法復興学と「人間復興思想」、「被ばくの思想」)
第4部 再生への道(憲法復興学と「知」、「倫理」;憲法復興学と新しい社会を構想した人々;人間発達の知識結)
著者等紹介
池田清[イケダキヨシ]
大阪市生まれ。関西学院大学経済学部卒、経済学博士(京都大学)。北九州市立大学法学部、下関市立大学経済学部の教授を経て、神戸松蔭女子学院大学人間科学部教授。専門は都市政策(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。