文化とまちづくり叢書
障害者の芸術表現―共生的なまちづくりにむけて

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  • サイズ A5判/ページ数 168p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784880653051
  • NDC分類 369.27
  • Cコード C0036

出版社内容情報

障害者芸術のイメージを変え鑑賞できる場をつくる試みと、作品の正当な評価をめざして国内外で活動する先駆的なグループの活動を紹介し、全ての人が暮らしやすい新しい社会システムの構築への展望を描く

【本書で紹介する主な団体、事業と取り組み】
「ボーダレス・アートミュージアムNO-MA」滋賀県社会福祉事業団による障害者と健常者、福祉とアート、アートと地域社会など、様々なボーダー(境界)を越えてゆく事をコンセプトにヨーロッパの美術館との連携も積極的に展開する試み。

「たんぽぽの家」奈良発、障害者の自己主張の場づくり。詩や舞台などのコンサート活動や絵画や書などの芸術表現と、「エイブルアート・カンパニー」による積極的な企業コラボレーションでの障害者観の転換を図る。

「アトリエ インカーブ」知的障害者のためのアートスタジオ。芸術作品の正当な評価を求めニューヨークへなどのアート市場へ積極的に進出。アーティスト(障害者)の働き方の多様性と生活基盤、プライドの構築をミッションに掲げ事業展開を続ける。

「アートを活かした障がい者の就労支援事業」大阪府の取り組み。障害の有無に関係なく希望者が自由に作品を出品でき、来場者が自由に鑑賞、購入ができるなどの機会の平等を保障し持続可能なシステムの構築に向けて官民の協働を推進する。

【著者紹介】
大阪市立大学都市研究プラザ特任講師。博士(創造都市)。NPO法人都市文化創造機構の事務局次長も務め、“創造都市”をめざす自治体やNPO関係者らのプラットホーム構築のための活動を行う。大阪創造都市市民会議世話人、社会福祉法人大阪ボランティア協会 ボランティア・NPO推進センター運営委員。

目次

第1章 芸術と福祉well‐beingを架橋する
第2章 芸術表現と福祉
第3章 アール・ブリュットとしての評価と作品収蔵―滋賀県社会福祉事業団の実践から
第4章 共感による人間関係の再構築―たんぽぽの家の実践から
第5章 経済的自立の可能性―アトリエインカーブの実践から
第6章 持続的に支えるシステムの必要性―大阪府「アートを活かした障がい者の就労支援事業」から
第7章 選択肢拡大とQOL向上を保障する社会へ

著者等紹介

川井田祥子[カワイダサチコ]
大阪市立大学都市研究プラザ特任講師。大阪市立大学大学院創造都市研究科博士(後期)課程修了、博士(創造都市)。NPO法人都市文化創造機構の事務局次長も務め、“創造都市”をめざす自治体やNPO関係者らのプラットフォーム構築のための活動を行う。大阪創造都市市民会議世話人、社会福祉法人大阪ボランティア協会ボランティア・NPO推進センター運営委員、文化経済学会“日本”理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

27
本書の目的:障害者が芸術表現によって多様な価値を実現し、人間に好影響を及ぼし、社会貢献を明らかにすること(15頁)。ポジな障害観なるものに光をあてている。多様な選択肢が保障される社会でケイパビリティを発揮できることが重要との視点。豊かな文化を創造、享受する権利=文化権がベースにある(17頁)。欧米では精神医学から芸術へと移行、福祉との領域との関わりを持っている(34頁)。福祉を担う市民法人という構想(68頁~)。2015/10/19

sabato

2
台湾行きエバー航空で読み切る。つまり2時間半で酒飲みながら読破wもともとはトークライブの関係資料として読み始めたが、台本締め切りギリギリにしかも旅の途中で読み切るとは…仕事にやる気があるのかないのかwwwが、一気読みできるぐらい心に響くメッセ―ジもありとてもおもしろかった。これが博論の一部とは…大阪市立大学おもしろいわ。【メモ:p13capability(潜在能力)、p25セルフエスティーム(自己肯定感)p53入場者12万、p63イマジネーションはすべてのハンデを超える、p135プラットホーム機能)2016/01/26

十日家sakana

1
冷遇されてきた障がい者の方々にいつの時代も寄り添ってきた人たちの存在を知ることができた。家族、医師、時には宗教者や芸術家など、障がい者が自分から起こす表現を、個性的という捉え方で見つめ認めてきた人たちだ。その眼差しが戦後初めて「アール・ブリュット」と名づけられた芸術表現の一分野を創造したと感じた。最初は、表現そのものが、呼吸のようになっておられる障がい者の方の作品だったように想う。その源流は現在も流れており、アール・ブリュット作品と位置づけられるもの多くが、画面いっぱいに繰り広げられる作者の息遣いだ。 2018/03/23

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