内容説明
老朽化団地の問題に悩む人々には、ライネフェルデの視察を薦める。減築や撤去ばかりが有効だったわけではない。ライネフェルデは“成長なき時代のまちづくり”のポジティブ・メッセージである。住宅地の拡張、人口の増加、商工業の成長がなくても都市は立派に発展するのだ。“縮退はチャンス”なのだが、それは慰めではない。この機会を捉え、毅然とした行動によって運命的な“まちの縮退”をポジティブなものに転換できる。本書は、この“団地再生・まちづくりの一大実験”について、その実験の位置づけを明らかにし、成功の要件を詳細に記録し、成果の一般化について検討している。
目次
Fotoessay
村から工業都市へ―“まち”の生立ちから…
“まちの再生”という大冒険
ラインハルト市長は語る―これが私の人生
シュトレープ氏は語る―“東ドイツの影”も残るよう計画した
シュミット氏は語る―旗艦を州は支えた
住民の声―けっして楽じゃなかった
日本庭園を訪ねて想う
ライネフェルデに学ぶ
ヴォルビスとの合併―リージョナル・シティの誕生
“減築パネル”の生む“新建築”