内容説明
本書に収めた諸論稿は、総括的に言えば、現代に生きる私がこの約20年にわたって、わがものとしてきた人間観―とりわけ社会・国家との関係を念頭においた「人間―社会」観―の基本的な発想と思想内容をいろいろな角度から浮き彫りにしつつ、その今日的意義を考えたものである。そしてそのようなものとして、それらは直接的か間接的か何らかの形で、フォイエルバッハ(1804~72)とマルクス(1818~83)という、現代の思想の鍵を握る2人の思想的巨人にかかわる文章でもある。
目次
第1部 フォイエルバッハとマルクスにおける「人間」の問題―マルクスはフォイエルバッハを揚棄できたか
第2部 人間把握のリアリティ