内容説明
岸田理生畢生の傑作。タブーを恐れず、果敢に挑戦した戦慄の「黙示」録が、いま、蘇る。孤高の劇詩人・岸田理生追悼戯曲集第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かやは
4
「糸地獄」「料理人」の二つが収められた戯曲、つまり演劇の脚本。「糸地獄」を観に行ったので原作に手を出してみた。糸とは人の縁。切っても切れない家族との縁。切っては生きて行けない世間との縁。風は呼吸で、まっすぐ下るのは産道だろうか。色々な解釈ができる作品だと思う。文章がキレイだから深く考えずとも楽しめる。「料理人」では、食べることと産むことのつながりを見た。生きることは食べること、その行為は非常にエロティックである。2013/07/03
nightowl
2
出自を思い出せない女学生。遊女と話すうちに幻惑の渦の中へ「糸地獄」、食べ物にまつわる狂った会話劇「料理人」の二作品。日本語のリズムが心地よく、狂っているのにさらりと読める。皆川博子作品に近いものを感じた(前者は「ゆめこ縮緬」、後者は「結ぶ」のイメージ)。2018/04/30
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