内容説明
『千夜一夜物語』に代表されるアラビア文学の特徴は“枠物語”にある。その典型である『センデバル』の西方系分枝『女の手練手管の物語』の全訳と、この物語の起源および系譜、ヨーロッパ文学への影響等を追究した本邦初の労作。
目次
朝臣は申しました
男とその女房と鸚鵡と女中についての話
側妻が二日目に涙を流しつつ王の御前にやって来て、子息を殺してくださいと王に頼んだ話
二番目の朝臣が王の御前に伺候し、王子を死から救おうとした経緯について
主人と小姓、女とその亭主の話。彼らが鉢合わせになった経緯〔ほか〕