内容説明
少子化の本質はどこにあるのか。日本の人口減少の進行をデータで跡づけ、要因を検証します。政府の「異次元の少子化対策」は新自由主義的な思考の枠を超えず、実質賃金、非正規雇用、ジェンダー平等など根本問題への解答はゼロのままです。いま、少子化に実直に対応している自治体の実例を取り上げて経済的支援に留まらない抜本的な解決の方向を模索します。
目次
第1章 人口減少の状況(人口減少の将来予測;人口が増えない構造;目標の破綻と下方修正)
第2章 異次元の少子化対策、どこに問題があるのか(異次元の少子化対策とは;本質的な問題を回避した少子化対策;国民負担で財源を確保;異次元の少子化対策の本質)
第3章 異次元の少子化対策、消滅可能性自治体論の狙い(労働政策として進められた少子化対策、子育て支援;異次元の少子化対策の狙い;人口戦略会議提言の役割)
第4章 こども誰でも通園制度は撤回すべき(こども誰でも通園制度の概要;こども誰でも通園制度の問題点;自治体DXとしてのこども誰でも通園制度)
第5章 どのような少子化対策を進めるべきか(少子化対策が失敗し続けてきた理由;国レベルでどのような少子化対策を進めるべきか;地域から進める少子化対策)
著者等紹介
中山徹[ナカヤマトオル]
1959年大阪生まれ、京都大学大学院博士課程修了、工学博士。現在、奈良女子大学名誉教授、自治体問題研究所理事長。専門は、都市計画学、自治体政策学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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