内容説明
格差と貧困が拡大する今、私たちは「健康で文化的な生活」を送れているのでしょうか。大規模アンケート調査から掬い上げられた庶民の肉声から、日本の現実を見つめ直します。憲法25条の可能性を中心に、社会保障・社会福祉の低位性を乗り越える方策を追究。
目次
第1部 調査からみえてきた「健康で文化的な生活」の現実(全国生活と健康を守る会連合会会員の生活実態と文化的な生活;全日本民主医療機関連合会調査から判明した一般的諸事実;経済的な理由による「切り詰め」・「滞り」の経験の特徴;調査の自由回答にみる生活の現実;人生の軌跡と今―生活の現実と意識)
第2部 「健康で文化的な生活」実現の条件(「文化」と「生活」―憲法25条の「文化」とは;いのちのとりで裁判と健康で文化的な最低限度の生活―裁判所の貧困観と「健康で文化的な生活」調査が明らかにした市民生活の貧困;日本の社会保障政策と最低生活保障の現状;フランスにおける子ども家庭福祉と文化政策;「健康で文化的な生活」を問うことの今日的意味)
著者等紹介
浜岡政好[ハマオカマサヨシ]
佛教大学名誉教授。専門は社会学、労働・生活研究。現在、総合社会福祉研究所副理事長
唐鎌直義[カラカマナオヨシ]
佐久大学人間福祉学部教授(特任)。専門は社会保障論・国民生活研究。長野大学助教授、大正大学教授、専修大学教授、立命館大学教授を経て、2021年より現職。現在、総合社会福祉研究所理事、労働運動総合研究所理事。全国年金減額違憲訴訟において、原告側証人として2019年に大阪地裁で、2021年に和歌山地裁で証言した
河合克義[カワイカツヨシ]
明治学院大学名誉教授。専門は社会福祉論。博士(社会学)。明治学院大学教授、明治学院大学副学長、港区政策創造研究所初代所長を歴任。2018年より現職。現在、港区地域保健福祉推進協議会会長、東京都生活協同組合連合会理事、自治労連・地方自治問題研究機構運営委員などを担っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。