目次
第1章 「IR型カジノ(統合型カジノ)」とは(「IR型カジノ」とはどのようなものか;「IR型カジノ」の「誘致」策;「特区」構想から「観光立国」構想へ)
第2章 推進派の論理と矛盾(「カジノ誘致」の理由づけ;経済波及効果をめぐって;経済効果論と費用便益分析)
第3章 カジノ運営業者の実態(カジノ運営業者の経営成績;アメリカでの「IR型カジノ」・ビジネスの崩壊;シンガポールのカジノ;マカオのカジノ)
第4章 なぜカジノを認めてはならないか(カジノで地域再生はありえない;マネーロンダリング‐経済犯罪‐のおそれ;深刻な依存症―韓国の状況;自治体がカジノ推進に走ることへの疑問)
第5章 パチンコや公営ギャンブルをどう考える?(パチンコ業界の経営実態;「カジノ推進法案」とパチンコ業界)
著者等紹介
桜田照雄[サクラダテルオ]
1958年、大阪市生まれ。大阪市立大学商学部、京都大学大学院経済学研究科博士課程、日本学術振興会特別研究員を経て、阪南大学流通学部教授。博士(経済学・京都大学、1994年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
活字スキー
14
う~ん。主張の方向性としてはおおむね同意なのだけれど、地域経済や企業経営等をきちんと学んだわけでない身からするとたった100ページがものすごく読みづらかった。自分としては、後半の「なぜカジノを認めてはならないか」「公営ギャンブルをどう考える?」という話こそ大切で、そのあとに具体的な疑問点、問題点ごとに解説を加える形式の方が読みやすく、より説得力を感じられたと思う。著者の本領からは外れるのかもしれないが、もっと文化論的な掘り下げがほしかった。 2022/06/28
Michio Arai
6
カジノ構想の歴史は20年前に遡り、1999年の石原都知事時代の「お台場カジノ」構想が端緒のよう。2002年に東京都で経済効果が発表され、その翌年に私の地元自治体でも臨海部工場跡地利用対策として研究され経済波及効果を発表している。自民党では2001年に野田聖子が中心となり研究会が発足。民主党内でも法案化の研究会ができていたよう。低迷を続ける日本経済の起爆剤としてIR構想など見せ方を変えながら研究が行われたが、依存症やマネロン問題は解消されず見送りとなってきた。今さらカジノ?貧すれば鈍するになるのではないか?2022/06/09
むっち
2
なんで、あんなにカジノを誘致したがるんだろうと前から疑問だっただけど、自治体がこぞって地域活性化の起爆剤にしたがっている状況が良く分かって、ちょっとうすら寒い感覚。バブル時代のリゾート開発と同じく失敗する予想なしで、カジノが来れば、人が集まり、経済が活性化するという幻想を持ち続ける危うさを、経済波及効果の計算が数字の取り方などにどんな問題があるのかなど丁寧に指摘してくれます。とはいえ、賭博場を設けることに抵抗感があまりなくなってきたのはマネーゲームでの経済発展が当たり前のように語られている社会背景もあるこ2015/03/08
Shinsuke Mutsukura
0
地方にカジノを誘致しても続かないのは目に見えてますよね。東京に1つでいいと思いますよ。コペンハーゲンのカジノに行ったことがありますが、あんまり人はいなかったですしね。 日本の場合は地方に金使うのが汚職だの天下りだのの温床ですから私は反対です。 それより、いつからパチンコは合法になったんですかね・・・。2015/04/26
佐世保民主商工会
0
実際の講義の方が数倍面白かった。2020/01/06
-
- 和書
- ソルジャー・マム