内容説明
NPMの源流・イギリスの地方公務員の実態・調査・分析を踏まえつつ、これからの地方公務員改革のあり方について論じる。公務員改革を自治体で働く労働者の側から問う。
目次
3・11大震災と地方公務員
第1部 公務員改革とは何か(ニュー・パブリック・マネジメントと地方公務員改革)
第2部 地方公務員の雇用と人事・処遇(主要自治体における人事評価制度と能力・実績主義賃金の現状;地方自治体における非正規職員と「官製ワーキングプア」;地方自治体の職場の変化とワーク・ライフ・バランス)
第3部 イギリス地方公務員の雇用と人事・処遇―現地調査をふまえて(イギリス地方公務員の雇用と人事・給与;ワーク・ライフ・バランス問題の現状とジェンダー平等;パートタイム公務員と間接雇用の現況;イギリスの労使紛争調停・仲裁機関ACASとその社会的役割;地方公務員制度改革の基本方向を考える)
著者等紹介
黒田兼一[クロダケンイチ]
明治大学経営学部教授
小越洋之助[オゴシヨウノスケ]
國學院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
6
公務労働は、「全体の奉仕者」として国民の権利や財産を守るうえでとても重要な役割を果たしています。それは、3.11の東日本大震災で提起された公務員像とも重なるものです。しかし、現実は公務員改革の名のもとに、公務労働が外注化され、非正規雇用で働く公務員も増えています。まさしく「官制ワーキングプア」の実態がひろがっています。この本では、そうした実態を年密な調査と統計から分析すると同時に、多くのヒヤリングを行い、実態と問題点がリアルに伝わるように工夫されています。ぜひ、多くの人に読んでもらいたい一冊です。2014/04/08