内容説明
本書は、わが国の社会保障の歴史を、権利の観点から、その前史を含めて概観し、今日の支配の側の論理の特徴を検討し、私たちの側からみて、権利としての社会保障と言うことができるためには、どんなことが大切かを、社会保障裁判運動などにもふれながら考えてみようというものです。
目次
第1章 戦前の救貧立法、社会保険立法(第1期―恤救規則の成立;第2期―救貧法改正ならず、共済組合登場;第3期―米騒動、そして健康保険法の成立;第4期―戦時下、健兵健民政策と社会保険立法;戦前の「人権」観;戦前における社会保障をもとめる運動)
第2章 戦後、社会保障権の展開(第1期―人権への目ざめ;第2期―MSA再軍備強行期;第3期―高度経済成長期;第4期―低成長期=社会保障への公然たる攻撃)
第3章 体制側の社会保障イデオロギー
第4章 権利としての社会保障の確立のために(社会保障憲章の原則;権利としての社会保障を実現する原則)