内容説明
微かに聞こえるエコーを掬い、共振しつつ紡がれた十七音―“俳句と自句自解によって織りなす作家論”という画期のスタイルで、室井光広、河林満という2人の作家を見事に描出したエッセイも収載、俳句表現の新たな可能性を拓く第三句集。
目次
1 句帖から(二〇一八年;二〇一九年;二〇二〇年;二〇二一年;二〇二二年)
2 連作から
3 旅の句帖から
エッセイ(追悼句による室井光広論のためのエスキース;十四年を隔てて河林満に贈るこの世の四季の十句)
著者等紹介
井口時男[イグチトキオ]
1953年、新潟県(現南魚沼市)生れ。1977年、東北大学文学部卒。神奈川県の高校教員を経て1990年から東京工業大学の教員。2011年3月、東京工業大学大学院教授を退職。1983年「物語の身体―中上健次論」で「群像」新人文学賞評論部門受賞。以後、文芸批評家として活動。文芸批評の著書に、『物語論/破局論』(1987年/論創社/第一回三島由紀夫賞候補)、『悪文の初志』(1993年/講談社/第二二回平林たい子文学賞受賞)、『柳田国男と近代文学』(1996年/講談社/第八回伊藤整文学賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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