内容説明
永田耕衣、中村苑子、河原枇杷男、津沢マサ子、永島靖子ら幻視者ともいうべき孤高の俳人たち―花鳥諷詠の呪縛から解き放たれ、異界への扉を開くマイナー・ポエットの言葉をしなやかに読み解く。存在論を孕みつつ、マグリットやルソー、ベラスケスらの美的世界とも共振する十七音の宇宙を開示する、新しい俳句批評の誕生。
目次
1 女神たち(内なる異端―女性句の中の鬼;象を見にゆく―言語としての津沢マサ子論;疑う言葉―沼尻巳津子論 ほか)
2 神馬たち(異邦人の言葉―宗田安正論;誰かの言葉―河原枇杷男論;受難の言葉―小宮山遠論 ほか)
3 少女たち 中村苑子遠望(晩年の桃;少女たち;百合を剪る少年 ほか)
著者等紹介
松下カロ[マツシタカロ]
1954年9月生まれ、東京都出身。早稲田大学文学部卒業(ロシア美術専攻)。「象を見にゆく 言語としての津沢マサ子論」にて第三十二回現代俳句評論賞。現代俳句協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。