内容説明
現代の「千羽鶴」は、糸でつないで、千の数にこだわって作りますが、もとは数が多いというだけの意味でした。糸でつなぐのではなくて、正方形の紙を切るときに一部を切り残しておいて複数の折鶴を作るという「つなぎ折り」で作られていました。200年以上も前に、そのつなぎ方の工夫に熱中した人がいました。桑名の長延寺住職、義道(号は魯縞庵)というお坊さんでした。そのあまりにも見事な作品群に感動して作られた本が、1797年に京都で出版された、世界最古の遊戯折紙の本『秘伝千羽鶴折形』です。
目次
蓬莱
花見車
拾餌
稲妻
妹背山
蕣
八橋
昔男
楽々波
迦陵頻〔ほか〕
著者等紹介
岡村昌夫[オカムラマサオ]
折紙研究家。1934年、東京生れ。1958年、東京教育大学大学院日本文学研究科修士課程修了。都立高等学校教諭・国語辞典編集委員を経て、退職。日本折紙学会顧問、日本人形玩具学会運営委員。現在、折紙講演などで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遠藤三春
3
書いたのに消えた。蓬莱の折り方を先輩から教わったので。不器用なので上手く折れなかったけど。組体操みたいに下に四匹、上に一匹。江戸時代の人達が、日本の時代の中で一番頭が良かったんだと思う。あと、普通の折り紙より、半紙みたいな薄い紙で折ったほうが上手く折りやすいらしいよ。どうでもいいけど、うすいかみって打つと、最初に薄い髪が変換されてなんかやだ。2012/04/12
ohwada
1
恩田陸のユージニアで刑事が禁煙を機に連鶴を折り始めたというエピソードが印象的で、連鶴に興味を持った。折り方だけではなく、狂歌の解説もあるので、教本としてではなく作品として楽しめる。2020/06/14
殉
0
・・・自分の不器用さに絶望した1冊でした・・・ orz2014/06/26
Tetsuaki Yamane
0
江戸時代出版された「秘伝千羽鶴折形」の解説本。 49種類の連鶴(一枚の紙に切り込みを入れて複数羽の折鶴を折るもの)の折り方の解説だけではなく、一つ一つの作品に詠まれている和歌の解説もされているのが素晴らしい。
いのえむ
0
42009/09/11