内容説明
「血のメーデー事件」(1951.5.1)。それは「つくられた騒擾罪」であり、まぎれもない政治的弾圧であった。被告の一人、当時20歳だった勇一にとって、20年もの長きにわたる裁判闘争は青春のすべてを投げ打ってのたたかいであると同時に、「家」をふくめた時代の“しがらみ”との苦しいたたかいでもあった。それは、下山・三鷹・松川事件(’49)、朝鮮戦争勃発・警察予備隊設置(’50)、単独講和・日米安保条約調印(’51)に連なる、わが国の右傾化・軍国主義化への道に歯止めをかけるたたかいでもあった。
著者等紹介
田中山五郎[タナカサンゴロウ]
1931年2月東京生まれ。1949年都立農芸高校卒。現在、農園経営。日本民主主義文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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