内容説明
ブラジル南部から、アルゼンチンそしてウルグアイに至る範囲に「パンパ」という大平原が広がっている。それは「ガウチョ」の世界であり、そこに境界線は存在しない。この世界を描写した文学作品は数多くあり、その中では「ガウチョ」の純真で無垢な心、そして誠実さが美徳として称えられている。本書の物語は、ガウチョのその典型的な性格をドラマチックな形で表現している。
著者等紹介
ネット,シモエンス・ロペス[ネット,シモエンスロペス][Neto,Simoes Lopes]
作品を高く評価され名を馳せたのが全て本人の死後、という文学者は世界文学史に数え切れないほど存在する。シモエンス・ロペス・ネットも、まさにその一人である。1865年リオ・グランデ・ド・スル州ペロタス市生まれ。リオ・デ・ジャネイロ医科大学に入学したものの健康をくずし中退、故郷に戻ってからはペロタス市の税関に職を得た。その後、公証役場を購入したがすぐに手放し、煙草工場を開設するも倒産。次にガラス工場を購入したが再び倒産。晩年は学校の貧しい教師として過ごした。都会で生まれ教育も都会で受けたが、機会あるごとに近隣の農村社会に出て、その社会の人々の風俗習慣及び言語を観察した。ネットは1916年に没したが、その作品は没後数十年を経て発見され、高い評価を得、現代ブラジル文学の中でも重要な位置を占めている
ガルシア,クロヴィス[ガルシア,クロヴィス][Garcia,Cl´ovis]
ブラジル南部にある南リオ・グランデ州の農村地帯に生まれ、その州都ポルト・アレグレ市およびブエノス・アイレス市で美術を学んだ後、20年以上に渡ってブラジル内外の展覧会に出品を続けている
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- 和書
- さして重要でない一日