内容説明
アフリカからブラジルへ渡った神話は数多く存在しますが、中でも最も有名なのがイエマンジャの伝説です。その起源は数百年前にさかのぼり、奴隷として南アメリカ大陸へとやってきた人々がもたらしました。それ以後、イエマンジャ伝説には幾度となく改変が加えられて内容は豊かになりましたが、本書では元の伝説に近いものを採用しています。そして語り手である擬人化された海が少女マリーナに語り聞かせる内容は、アフリカ文化を研究した学者の通説でもあるのです。イエマンジャは自然を守る女神の姿で登場しますが、人間からかけ離れたものではなく、むしろ人間に近くて親しみやすいイメージを映しています。
著者等紹介
ペルリンジェイロ,マルレネ[ペルリンジェイロ,マルレネ][Perlingeiro,Marlene]
ブラジル、リオ・デ・ジャネイロ生まれ。サン・パウロ在住。大学では文学を専攻したが、直ちに美術の世界に転向し、デザインや版画に没頭する。ブラジル内外を問わず、展覧会での出品作は数多い。特に政治・社会方面の文献に添えるイラストを豊富に描いた。同女史が文と絵を担当した『ジャングルのようせい、サシ』は日本語版のみならず、英語、スペイン語、ポルトガル語でも出版されている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。