内容説明
「三年寝太郎」は、もともと「厚狭の寝太郎」を基調にした農民伝説です。「百姓は生かさず殺さず」をモットーに厳しい年貢取り立てを続けた、徳川幕府への反抗心から生まれました。どうせあくせく働いたとて豊かにならぬなら、いっそ寝たまま暮らしてやろう、と長い昼寝を決め込んだ寝太郎は、三年目に突如がばと起き出して潅漑治水を進め、農民を救ったという伝説です。
著者等紹介
もりたきよみ[モリタキヨミ]
翻訳は、愛知県在住のもりたきよみ(森田紀代美)。当社主催による第2回絵本翻訳コンクールの課題図書The Boy of the Three-Year Napで最優秀賞を獲得しました。この絵本の舞台に最もふさわしい会話体を用いて、躍動感のある訳文を生み出しました
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感想・レビュー
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たまきら
22
アレン・セイさんの絵がすっかり気に入って、色々探して読んでいます。オタマさんは婚礼の写真に大喜び。私はお父さんの嘆きっぷりに笑ってしまった。そりゃそうだ!うちも一人娘がこんなことになったら…でも結構幸せそうで良かった良かった。2018/03/17
ume 改め saryo
13
ぐうたらな たろうがハッピーになるお話だけど、時代背景や 奥深いユーモアの解説があり面白い。 浮世絵のようなイラストも作も 日本で暮らしたことのある 外国人作家さん(^^) なんとも芸が細かい(^^) 逆輸入日本話ですね(^^)/2013/10/08
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
7
寝太郎物語というと、年貢の取り立てに厳しい徳川幕府に対する反抗心から生まれた農民伝説がベースだと思っていましたが、こちらは全くその背景はなく、農民伝説の中でも、悪い商人をだまして一攫千金を狙うというものがベース。日本のはなしなのに逆輸入であるのは、日系アメリカ人のアレン・セイだからこそなんでしょう。 【1989年 コールデコット賞 オナーブック 】(日本で翻訳された絵本)2023/11/08
ヒラP@ehon.gohon
5
いくつか「さんねんねたろう」を読んだ後、アレン・セイの絵 本ということで探し求めたら…。 びっくりしてしまいました。 私の知っている「寝太郎」と全く別人。 ずるがしこいワルじゃないですか。 でも、いろいろ調べたら、寝太郎物語にはいろいろあるとか。 「さんねんねたろう」としてしまったところが、混乱の基でし た。 岐阜生まれの私には、岐阜弁が妙に懐かしい作品ではありました。 日系アメリカ人のアレン・セイですが、不思議な日本昔話になっています。2015/06/16
printemps
1
外国人の人が物語を作っているのが驚き。アレン・セイさんの絵は浮世絵のように美しい。登場人物の表情が良いです。訳が関西弁?テンポがいい。面白いお話し。2024/01/31