• ポイントキャンペーン

“原爆の図”全国巡回―占領下、100万人が観た!

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 290p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784880084589
  • NDC分類 706.9
  • Cコード C0036

内容説明

「原爆」という言葉さえ使えなかった時代。小さな「原爆の図展」はやがて日本列島各地へと燎原の火のように広がっていく。全国巡回展の知られざる実態を明らかにする。巡回展の詳細な年表・地図、記録映画“原爆の図”(1953)のシナリオを収録。

目次

第1章 “原爆の図”の誕生 一九四五年八月~一九五〇年九月
第2章 全国巡回展のはじまり 一九五〇年一〇月~一九五一年六月
第3章 「綜合原爆展」の広がり 一九五一年七月~一二月
第4章 ふたつの“原爆の図”と巡回展 一九五二年一月~五月
第5章 占領終結と原爆表現の解禁 一九五二年三月~一一月
第6章 旅する“原爆の図” 一九五二年一〇月~一九五六年
終章 終わらない旅 一九五六年~

著者等紹介

岡村幸宣[オカムラユキノリ]
1974年東京都生まれ。東京造形大学造形学部比較造形専攻卒業、同研究科修了。2001年より原爆の図丸木美術館に学芸員として勤務し、丸木位里・丸木俊夫妻を中心にした社会と芸術表現の関わりについての研究、展覧会の企画などを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころりんぱ

50
私は小1で「ひろしまのピカ」を読みました。どんな文章が書いてあったのかははっきりと覚えていません。だけど絵がもの凄くて、その後も原爆というと、この絵が真っ先に浮かぶのです。『原爆の図』は占領下の日本で、巡回展という形式をとって日本中の人々が見たそうです。大きな絵は掛け軸にして持ち運んだそうです。絵画としての評価はわかりませんが、きっと多くのひとが、小1の私が受けたのよりさらに大きな衝撃をもって鑑賞したのだと思います。そして心に何かしら消えない痕を残したんじゃないかと思います。丸木美術館、行ってみたいです。2015/12/26

よしひろ

7
政治学を勉強すると、民主主義の名の下に、抱き込まれる大衆と国家と運命を共にする危うさが顕著になる時代を感じる時がある。ゲルニカ然り。国家が起こした戦争の果てに、広島・長崎で使われた核。市民にしてみれば、湧いてくるのは怒り。戦争への恨み。そして、平和を希求する心。それが、次の国家の暴走への抑止力となる。2016/02/11

tu-ta

3
今日まで読んでなかったというのが憚られるのだけど、なんとか走り読み。身内を褒めるような恥ずかしさもあるのだが、地道でていないな調査の結果だと思う。この本に触発された新しい出会いがあればうれしい。ふと思ったんだが、「世界でいちばん旅をした絵画」でギネス登録できないかなぁ2016/05/28

月華

1
図書館 2015年10月発行。記録に残っているもの。記録に残っていないもの。お願いをして開催してもらったもの。お願いをされて開催したもの。立場の違い。国の違い。お母様の最期。図書館のレファレンスサービスに大変お世話になったとのこと。「原爆の図展」は今も続いているそうです。映画のシナリオ、巡回展の年表、地図が最後に載っていました。2022/03/21

AppleSugar

0
丸木夫妻のライフワーク、「原爆の図」シリーズについて、戦後から10年位をかけて、全国で行われた「原爆の図」巡回展をめぐる人々にフォーカスを当てて、インタビューや当時の書評をもとに構成した本。この本で印象に残ったのは2点だ。まず1つ目は、戦後当時の政治状況の中で、共産主義がユーフォリア的に人々に良きものとして浸透していた、ということと、しかし同時に共産主義への警戒感はやはりあること。2つ目は、芸術の一つのあり方として、老婆が仏像を撫でるように、絵の表面をなでていた、という話が印象的だった。2020/12/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10018003
  • ご注意事項