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幽鬼伝

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784880084305
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0095

内容説明

山ぶかい熊野古道のかたわらに滅びゆく村里。濃密な自然と歴史に愛着する人々、あらわれては消える心やさしき亡霊、そして魔性や動物たちの魂を描く、宇江敏勝の伝奇小説集。

著者等紹介

宇江敏勝[ウエトシカツ]
1937年、三重県尾鷲市の炭焼きの家に生まれる。1957年、和歌山県立熊野高校を卒業。紀伊半島の山中で林業労働にたずさわるかたわら、文学を学ぶ。現在、作家・林業・熊野古道語り部。文芸同人誌『VIKING』同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ハルト

6
林業をしており、また熊野古道の語り部である著者の描く山の怪異譚。山というのは異界なのだということをまざまざと感じさせてくれる短編集でした。また昭和初期頃の林業にたずさわる人々の姿や暮らし向きや熊野古道の自然が、深い情感や実感をこめて描写されており、どこかなつかしく寂しくまた圧倒される気持ちになりました。少し唐突に終わるように感じられるものもありましたが、それもまた味かなと。「松若」が一番怪異譚らしさもあり好きでした。2012/12/14

なー

5
幽鬼という言葉から連想するような恐ろしい話ではなく、山の生活に根差した話集。筆者も代々山で働いていた家の生まれで山で働いていた人だそうな。親戚のおじさんやおばさんに、お炬燵にあたりながら聞いた事があるような気持ちになる本でした。そんな経験ないのにね(笑)2019/12/07

Book Lover Mr.Garakuta

5
図書館本:速読、読了済み。昭和初期の山林で暮らす人々の短編集。のんびりとした空気に包まれるのが面白い2019/01/05

こざるん

3
宇江さんシリーズ続き読み中。中辺路を歩いた何度目かに、「湯川」さんという方とご一緒で、湯川王子の付近で昔の墓石を捜し歩いたことがありました。まさにその場所のお話が収録されていて、印象深い。図書館本でしたが、手元に置いておきたい一冊がまた増えてしまいました。嬉しい悲鳴。2018/01/15

OHモリ

1
●おどろおどろしい百鬼夜行の表紙に「幽鬼伝」という題名だけど、伝奇小説集というよりも民話的な温かい感じ。昭和初期、電気もない山村のお話しです。山の暮らしや時代の流れ・・・ ●ストーリーだけならよくありそうな展開なんだけど読後感がいい。忘れないでいたい、ずっと記憶にとどめておきたい、そんな愛おしい日本の原風景の中で物語が語られるところがいいのかな?と思う。 ●自分が子供だった昭和30年代の田舎の匂いを思い出して切なくなるのかも?喪失感や忘れたくない感も関係してる?また鈴鹿も同じような感じなのかなとも思ったり2015/02/26

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