海の島―ステフィとネッリの物語

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784880083544
  • NDC分類 949.83
  • Cコード C8097

内容説明

第2次世界大戦初期。ナチス・ドイツの支配が強まるオーストリア。ユダヤ人への弾圧から逃れ、生きるために、スウェーデンへやってきた500人の幼い子どもたち。そんな中に、ふたりの姉妹がいた。華やかな街ウィーンの両親の元を離れ、たどり着いたのは西海岸の寂しい漁師町。慣れない異国の地での生活と人々との交流の1年を描く。

著者等紹介

トール,アニカ[トール,アニカ][Thor,Annika]
1950年、スウェーデンのイェーテボリのユダヤ人家庭に生まれる。映画制作関係者の養成機関である国立映画学校(Dramatiska Institutet)卒業後、図書館員やフリーライターを経て、1996年、『海の島―ステフィとネッリの物語』で作家デビュー。シリーズ三作目にあたる『海の深み』で、1999年にスウェーデン図書館協会よりニルス・ホルゲション賞を、シリーズ四部作全てに対して2000年にポーランドのヤヌシュ・コルチャック賞を、また1997年に『ノーラ、12歳の秋』(小峰書店)でスウェーデン出版社協会よりアウグスト・ストリンドベリ賞を受賞。さらに全業績に対して、1999年に北欧学校図書館員協会賞、2000年にスウェーデンの児童書出版社Rab´en & Sj¨ogrenよりアストリッド・リンドグレーン賞を受賞。作家活動のほかに映画の脚本も手がける。ストックホルム在住

菱木晃子[ヒシキアキラコ]
1960年、東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、スウェーデンのウプサラでスウェーデン語を学ぶ。現在、スウェーデンを中心に絵本、児童文学、ヤングアダルト小説の翻訳に活躍。横浜市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

55
オーストリアのウイーンで幸せに暮らしていたステフィとネッリ。ドイツ侵攻でユダヤ人迫害が始まり、中立国だったスエーデンがユダヤ人子供500人を保護。里親の元での1年間。赤毛のアンと似ているかな。ネッリの方が里親に恵まれているように思えるのですが、ステフィほど賢くなさそうなので今後が心配です。2016/09/24

七色一味

36
読破。装丁に釣られて借りたんですが、表紙のような牧歌的なお話ではなかった。もちろんお話の舞台となる島は多分風光明媚な場所なんでしょうが、重苦しくて鉛色に見えます。そしてこの作品を児童書として捉えていいものかどうか。あまりに背景が重すぎ、かつ政治色が強い気も。もっともその歴史的背景を自然に受け入れている欧州の子供達にとっては難しくもないのかもしれない。環境による資質の差なのかな。ともかく、まだ子供のステフィとネッリの、否応もない島での暮らしが始まります。大人が読むべき物語。オススメです。2017/03/25

雪丸 風人

12
「望みを捨てるなって・・・、どうやって希望を持ち続けろというの?」ウィーンの裕福な家の娘が主人公。ナチスの迫害から逃れるため、祖国を離れ両親とも別れた彼女の疎開先での暮らしを描いています。他人の善意にすがらなければ生きられない難民の不自由さが痛々しいですね。両親が12歳の彼女に救いを求める場面も衝撃的で、気づけば私も知恵を絞り行動しようとする主人公を応援していました。当初「この世の果てに来てしまった」と悲観した島が、決してそうではないのだと実感するラストは、後味まろやかです。(対象年齢は12歳以上かな?)2020/04/01

杏子

12
ナチスによる戦争を逃れるため、親元を離れ、ウィーンからスウェーデンにやってきた姉妹。12歳のステフィに7歳のネッリ。異国の地での生活は幼いネッリにはその幼さゆえに優しく、年長のステフィには厳しかった。途中までは、養親の家でも、学校でも辛い日々が続く。ウィーンに残った両親への心配もある。しかし、終盤にはそんなステフィに救いの手が…。厳しかったメルタの涙とその後の決断が嬉しかった。続きも読む!2012/11/10

みよちゃん

10
ステフィの視点からかかれている。ユダヤ人として迫害され逃れて来た背景、引き取ってくれた養母が、赤毛のアンのマリラに重なった。言語や宗教の違い、友人とのいじめ、特にドイツとスエーデンとの関係に驚いた。各国の考え方、ユダヤ人を救った人など、後書きも参考になった。残りの3冊、どんな困難が待っているのか気になる。2017/11/25

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