うつ病の薬理―脳科学研究の成果

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うつ病の薬理―脳科学研究の成果

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  • サイズ B5判/ページ数 115p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784880022888
  • NDC分類 493.76
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 今日のようなストレス社会においては,うつ病の増加は終息の気配をみせない。しかし,うつ病の原因,病態の解明は思うようにはいかなかった。 本書は,抗うつ薬の薬理機序を解明することによって,うつ病の病態あるいは病因につながる道を発見しようという厚生省厚生科学研究・脳科学研究班の研究をまとめたものである。できるだけ多くの方々にこの領域の研究を理解していただくため可能な限り平易に記述され,うつ病に苦しむ人々に1日も早く福音を,という著者らの思いが詰まった1冊である。    《目次》 I うつ病の病態 第1章 脳情報伝達系の視点から死後脳研究は何をあきらかにしたか?  1.気分障害の成因仮説の流れ  2.G蛋白質関連神経伝達と気分障害  3.気分障害における脳情報伝達機能障害の可能性   薬理学的根拠/抗うつ薬とG蛋白質/リチウム(気分安定薬)とG蛋白質  4.気分障害の脳情報伝達系に関する死後脳研究   ブレインバンクとは/単極性うつ病死後脳でのcAMP関連情報伝達系の変化/単極性うつ病死後脳でのイノシトール脂質代謝関連情報伝達系の変化  5.気分障害の2次メッセンジャー不均衡仮説  6.気分障害と慢性分裂病   抗うつ薬のPLC系への影響 第2章 抗うつ薬の作用機序 分子神経薬理的アプローチの成果  1.抗うつ薬によるラット脳内遺伝子発現への調節作用  2.ストレス性精神障害を引き起こす原因遺伝子の研究  3.転写因子cAMP response element binding protein(CREB)のリン酸化機能とストレス性精神障害発症機序への関与の可能性について  4.リン酸化CREBの脱リン酸化機能とストレス性精神障害発症機序への関与の可能性について  5.ストレス・抗うつ薬によるCREBリン酸化 脱リン酸化バランスへの影響 第3章 うつ病の病態とカルシウム  1.感情障害における病態   うつ病とセロトニン/うつ病とセロトニン-2A受容体/感情障害患者における細胞内カルシウム動員系/治療後の感情障害患者の血小板におけるカルシウム反応/うつ病と視床下部-下垂体-副腎皮質機能/感情障害とカルシウムチャンネル阻害薬  2.感情障害の病態生理に関する基礎研究   実験動物を使ってセロトニン-2A受容体機能亢進を再現してみよう/ストレスと細胞内カルシウム/抗うつ薬と細胞内カルシウム/リチウムと細胞内カルシウム  3.おわりに たかがカルシウム,されどカルシウム 第4章 抗うつ薬の作用機序  1.抗うつ薬の種類  2.抗うつ薬の薬理作用  3.抗うつ薬の作用機序   モノアミン仮説/受容体仮説/細胞内情報伝達仮説/抗うつ薬の奏効機転に関連した新規分子の探求/ストレスへの不適応と抗うつ作用  4.抗うつ薬の標的蛋白としてのモノアミントランスポーター   モノアミントランスポーター機能のリン酸化を介する調節機序/性格・精神疾患とモノアミントランスポーター II うつ病の治療 第5章 うつ病治癒機転の解明とゲノム創薬研究  1.ヒトゲノム解析と精神医学研究   ヒトゲノム計画/精神疾患に対するオーダーメード医療の可能性/ゲノム情報を利用したリバース・ファーマコロジーの可能性/高次精神機能調節の三つの階層とうつ病研究  2.新しい薬理作用を有する抗うつ薬のゲノム創薬戦略   理想的抗うつ薬の条件/抗うつ薬創薬の歴史と今後の課題/新規治療ターゲットの発見による合理的創薬戦略/うつ病の病態と発症脆弱性因子の解明/うつ病の治癒機転に関与する因子の発見  3.新規抗うつ薬のゲノム創薬プロジェクト   プロジェクトの全体構想/現在までの具体的研究成果/抗うつ薬関連遺伝子としてのHSC49の発見/抗うつ薬関連候補遺伝子をスポットしたADRG microarrayの開発 第6章 これからの抗うつ薬  1.新規抗うつ薬に求められる条件  2.モノアミン系に影響する新規抗うつ薬   ノルアドレナリン選択的再取り込み阻害薬/SNRI/カテコラミン受容体に直接作用する薬剤/5-HT1A受容体アゴニスト,アンタゴニストの抗うつ薬としての可能性は薄い?/5-HT2受容体アンタゴニスト/RIMAs(Reversible Inhibitors of Monoamine Oxidase A)  3.モノアミン系以外の作用機序が想定される新規抗うつ薬   ニューロペプタイド関連薬剤/後シナプスの受容体以後の情報伝達系への作用薬 第7章 電気けいれん療法とTMS  1.ECTの歴史と改良  2.うつ病に対するECTの臨床効果  3.ECTの作用機序   神経化学および分子生物学的研究/ECTと脳機能/ECTの作用機序の仮説  4.TMSの歴史と原理  5.うつ病に対するTMSの臨床効果   単発刺激/反復刺激/有害事象  6.TMSの作用機序  7.迷走神経刺激(vagal nerve stimulation,VNS)   VNSの実際/難治性うつ病に対するVNS/VNSの作用機序

目次

1 うつ病の病態(脳情報伝達系の視点から死後脳研究は何をあきらかにしたか?;抗うつ薬の作用機序―分子神経薬理的アプローチの成果;うつ病の病態とカルシウム;抗うつ薬の作用機序)
2 うつ病の治療(うつ病治癒機転の解明とゲノム創薬研究;これからの抗うつ薬;電気けいれん療法とTMS)

著者等紹介

樋口輝彦[ヒグチテルヒコ]
国立精神・神経センター国府台病院・院長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。