病院の内側から見たアメリカの医療システム

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784880021591
  • NDC分類 498.13
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 ●既存書とは異にする視点
●日本の医療改革への新鮮な提言
●巻頭にアメリカ医療の今がわかる「用語集」を収録
日本人初の米国病院経営フェローシップと修了した著者が、「生」のアメリカの医療システムについて報告。
本当にマネジドケアは悪なのか?
本当に患者切り捨ての医療なのか?
本当にアメリカの医療制度は破綻しているのか?
読者は、日本で語られているアメリカ医療制度と現実との差異を、著者とともに痛切に感じさせられることだろう。
著者「おわりに」より抜粋
 これまでに、アメリカの医療経営の現場から、アメリカの医療システムを目の当たりにしてきたが、根底の問題は日本もアメリカも変わらない。限られた医療財源、高齢化と先進医療技術による医療費上昇という矛盾した財務関係。それに対して国民は医療費の自己負担には難色を示すが最高の医療を期待している。アメリカはこの問題に対して一九八〇年代からDRG/PPS導入やマネジドケアの導入促進など、医療費削減に努めるよう取り組んできた。
 ここで強調したいのは、アメリカでもDRG/PPSやマネジドケアは医療の質が保てないのではと論争が湧き起り現在も続いている。しかし、医療費の抑制の効かない出来高払い制の保険を続けると、誰が医療費を払うのか、またはまかなうだけの財源は保証されているのかと疑問が湧く。財源の枯渇で医療保険制度そのものが破綻すると、医療の質を保つ前に医療を受けられなくなる。この点を直視しているのがアメリカではないかと思う。
 医療機関へのアクセス、医療の質、適正な医療費の三つのバランスを保つことで、医療システムは成り立っているのである。日本の一国民として、世界でも賞賛されている国民皆保険が存続しつづけるために、コスト管理で先行しているアメリカの方式を取り入れられる部分は取り入れ、将来も安心できる医療制度を存続してほしいと願っているのである。    

《目次》
Sarasota Memorial Hospitalの概要
医療システムの経営母体と各医療施設の経営幹部の役職と上下関係
用語集
第1章 病院経営フェローシップ(Administrative Fellowship):渡米から病院経営フェローになるまで
● 渡米から大学院入学までの道のり
● 大学院での生活
● BJCヘルスシステム:国際部のコンサルタント・インターン
● 「病院経営フェローシップ」獲得に躍起になる理由
● 総括「狭き門の『病院経営フェローシップ』」
「病院経営フェローシップ」について
第2章 病院経営フェローシップの実態
● 「病院経営フェローシップ」獲得に向けての厳しい最終面接
● フェローの自主性に任されているフェローシップ
● フェロー教育のステップ
● フェローの一日
●  日本では経験できない貴重な体験
● プロジェクトの参加と提案
● 総括「若い人材への投資」
第3章 病院の最高経営責任者(Chief Executive Officer:CEO)
「医師経験者とビジネス出身者の病院CEO」
● 病院CEOの職務
● 病院CEOは「医師」か「非医師」のどちらが適切か
● 総括「時代の変化と病院CEOの役割」
第4章 アメリカの病院最高経営責任者(CEO)の転職とCEO採用までの過程
● 病院CEOの転職事情
● サラソタ記念病院の病院CEOの転職
● 転職を決意させたもの 88
● 転職時、魅力的な報酬を得るための交渉材料:「経験」と「実力」
● 病院CEOの選抜
● ボードが求める病院CEOの条件
● 病院CEOの第一次選考
● 病院CEOの第二次選考
● 最終選考会と意外な結末
● 総括「実力社会のアメリカ」
第5章 医師の就職事情
● 医師たちのバラエティに富む卒業大学
● 医師と医療施設間に存在する「選ぶ権利」と「選ばれる条件」(日本と異なる医師の雇用体系)
● 医師が就職と収入を得るまでの三つの契約
● 組織が求める医師の基準
● 総括「経験を売り物に活躍するアメリカの医師」
第6章 ボード(監督)とマネジメント(経営)二者で運営されている
アメリカの病院チェーン :前編
● 大きく三つに分類されるアメリカの病院チェーン
● 一般企業と同様に存在する「ボード・取締役」と「マネジメント・経営」
● 組織の拡大と複雑化から生まれたステークホルダーの代表者:ボードメンバー
第7章 ボード(監督)とマネジメント(経営)二者で運営されているアメリカの病院チェーン :後編
● アメリカと日本の組織構造の違いから生じる組織倫理:「ステークホルダー・バリュー」と「企業収益のバランス」
● 「ステークホルダーの利益」と「病院収益」とのバランスを考慮した病院の経営・運営方針
● 総合的に四要素を満たさなければならないプロジェクトの提案書
● ボードメンバーの選出方法と要求される知識
● 総括「日本にも応用効果のあるボードとマネジメントの完全分離」
第8章 アメリカ式病院の経営術「収益の増加とコスト削減」
● 病院マーケットが効果的な経営戦略に貢献:フロリダの西海岸の例
● マーケティングを基に経営戦略を練る
● 総括「ビジネスの鉄則:収益とコスト」
第9章 揺れ動くアメリカのメディケア「在宅介護医療・Home Health Care」:前編
● アメリカ版介護保険「メディケア」と「私的長期療養型医療保険」
● メディケアでカバーされている在宅介護医療の背景
● コストベースの「出来高払い」から「暫定支払い方式」を経て「包括支払い方式」までの道のり
● 入院日数の減少と在宅介護の関係
● 総括「在宅医療の今後の課題」
第10章 揺れ動くアメリカのメディケア「在宅介護医療・Home Health Care」:後編
在宅介護の実際
● 入院と在宅医療
● 心臓バイパス手術の患者の例
● 「サポートグループ」の重要性
● 自己管理可能の術後セット
● 私的長期療養型医療保険(Long-term Care Insurance:LTI)
● 総括「常に改革中のメディケアに期待」
第11章 患者の満足度を一〇〇パーセント取り入れたアメリカの病院:シカゴの医療事情とノースウエスタン記念病院
● チャリティー目的の病院から患者のニーズに合わせた病院になるまでの三つのステップ
● ノースウエスタン記念病院:患者の満足度と最新医療施設(設備)の追及
● 女性を意識した病院構造
● 総括「『Hospitality 精神』の重要性」
「マネジドケア」を語るにあたって
第12章 アメリカのマネジドケア:雇用主、被雇用者、マネジドケアの複雑な関係
● 民間医療保険加入の重要性とマネジドケアの保険の種類
● 「雇用主(企業)」と「被雇用者(社員:被保険者)」の関係
● アメリカと日本の雇用主から提供される医療保険制度の違い:「平等」と「公平」
● 雇用主とマネジドケアを提供する民間医療保険会社
● 総括「長所も考えたいアメリカのマネジドケア」
第13章 保険制度の破綻を防ぐための諸外国の取り組み:ポーランド、ドイツ、ブラジルの例
● ポーランド:基本的な医療の提供とアクセスに焦点
● ドイツ:DRGの導入に挑戦
● ブラジル:マネジドケアの導入
● 総括「実りのある二一世紀に向けて」
第14章 疾患マネジメント(DM)のアメリカの現状と日本への可能性:前編
「市場の関心度」
● DMの概念
● DMのこれまでの流れと歴史的背景
● マネジドケア:民間医療保険会社の現在における関心度
● DMへの医師の参加
● DMが浸透する条件
第15章 疾患マネジメント(DM)のアメリカの現状と日本への可能性:後編
「将来へのチャレンジ」
● DMと従来方式との違い
● DMの利点
● DMの認識度に不可欠な意思統一
● DM認識度に対する障壁
● 今後、DMが日本に容認されるための促進剤
● 総括「日本の医療に取り入れたいDM」
第16章 アメリカ医療ビジネスの意外な側面:前編
「連邦政府と民間機関ともに、科学的エビデンスを越えたアプローチ法の実践」
● 連邦政府も積極的に取り組み出したメディケアの新コスト削減法
● 民間企業も取り組む総合的な疾患マネジメント
● 総括「国民本位の医療改革に望むこと」
第17章 アメリカ医療ビジネスの意外な側面:後編
「新しい概念『エビデンス・ベースド・メディスン』が社会に認識されるまでの道のり」
● 連邦政府が統一できなかった「クリニカル・ガイドライン」
● 連邦政府が設立したEBMセンター
● バーグレイ氏の意見を基にEBMを確立するにあたっての「障壁」と「検討すべき課題」
● 需要を利用してEBMに基づいたクリニカル・ガイドラインを市場に浸透させる民間会社
● 総括「緊迫した日本の医療情勢に必要なビジネス・マインド」
第18章 「文化の多様性に挑む」アメリカ病院経営の新たな挑戦
● マイナリティー人口増加に対する一般産業の反応
● マイナリティー人口増加に対する病院の反応
● マイナリティー・スタッフの雇用促進と病院の対応
● 文化、言語の違いに戸惑うマイナリティー患者
● 総括「文化の多様性を病院運営に定着させるためには」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

書氏

0
情報は古いがよくまとまっている。読んでよかった2013/07/15

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