出版社内容情報
《内容》 ●心の相談のための面接法の解説書
どこでも、だれでもが受け入れるような常識的で基礎的な技法について、「人と人との出会い」という原点に立ち戻り論じられている。
読者は医師、臨床心理士、社会福祉士、看護者・保健婦、およびそれを専攻する学生、またそれらを教える人たちである。それ以外にも人間に強い関心を持つ方にご一読をお奨めする。
《目次》
はじめに
この本の目的
面接という体験
心の専門家いろいろ
この本の使い方
面接とは
すぐれた面接
面接という方法
面接室と社会
面接者が行うべきこと・行ってはならないこと
面接の実際
「分かる」ということ
初回面接
面接のゴール
面接で得られる情報
来談理由
構造化された観察
「見立て」
面接の構成要素
五つの要素
聞くこと
問いを立てること
見ること
対等な出会い
専門的関係
面接の展開
分かること
受け止めること
面接理論を学ぶこと
ケース・レポートを書くこと
ケース・スタディとケース・レポート
ケース・レポートの意味
ケース・レポートの書き方
実践:ケース・レポート
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫羊
31
著者は精神科医ですが、前書きで、この本を「臨床心理士、医師、社会福祉士、看護師、保健師、及びそれを専攻する学生、及び、それを教える人たち」だけでなく、「人間に深い関心を持つ方」に読んでほしいと述べておられます。面接の理論と技法がわかりやすく説明されているだけでなく、著者の人間についての深い思いが全編に漲っています。2015/04/09
Kei
9
試されるのは,面接者の力である。それは心の専門家が,いかなる人生の謎,あるいは,生きる苦悩からも目をそらさないと覚悟して,初めて出来ることである。心の相談ではそのような強靱さが求められることは確かである。心の専門家の基本は,この点にある。しかしそれは最も困難なことでもある。目先の技法でこの困難をそらそうと思い,それが可能と思っている間は,いくら年数を経ても面接法を身につけることは出来ない。2012/11/16
riviere(りびえーる)
8
知られざる名著だと思います。本来は心の相談業務についている人向けの本ですが、著者が冒頭で書いているように、人間に関心のある人なら誰でも読んで役に立つ本だと思います。ケースレポートの書き方はとても役に立ちました。2012/06/21
okaching
5
薄い本なのに内容が濃い。深い闇の世界を旅してきた気分になった。「人生の重要な局面にはいつも面接があり、面接の目的は来談者の訴えをわかり、受け止めること。」つい先日来談者から急に怒鳴られ非難された。そのときはかなり動揺したが、来談者の訴えと来談理由は違うという文章にかなり救われた。受け止める(一緒に眺める、見守る)という感覚ははっきり言って未知の世界。面接は最近始めたばかり。少しずつ奥深い面接について学んでいけたらと思う。2020/12/29
ねこ
5
面接される立場の自分だから、面接する立場のことを知りたくて読んだ。だが、思ってたのと違った。「心の相談を受ける人」に推奨される本だった。 力になりたい、という気持ちだけでは解決できない。人の話から相手を理解するのは、とても学問的なことだと思った。2019/08/31
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- 和書
- やさしいコンピュータ科学