出版社内容情報
技術変革と人類の進歩を信奉して希望のきざしはじめる世紀。その時代を形づくり、混迷もし悲嘆苦悩もする幾多の人々。その中を生き抜く一人の女王、一人の女性、一人の人間。そして時代をともにした数多の人間たちの懸命の生──歴史評伝文学の最高峰。
ヴイクトリア(英国女王 :在位1837-1901)──国民は女王の中に、苦しみ悩む一人の人間を、自分たちと同じ法則に従い、同じ愛、同じ希望と恐怖に囚われている人間を今一度見たのだ。(本文より)
目次
第1章 ケント公の死
第2章 幼年時代初期
第3章 幼年時代後期
第4章 少女時代初期
第5章 六月の二日間
第6章 初期の頃
第7章 若き女王
第8章 暗雲
第9章 トラブルと躊躇
第10章 女王の婚約
第11章 ヴィクトリアとアルバート
第12章 いくつかの事件
第13章 過ぎ去りし三月
第14章 家庭生活
第15章 訪問と訪問者
第16章 新家庭
第17章 パーマストン卿と女王
第18章 大博覧会
第19章 流行の(おしゃれな)思考
第20章 ふたつの死
第21章 影に鎖された家
第22章 女王と桂冠詩人
第23章 女王と、ディズレーリ氏と、グラッドストーン氏
第24章 一八七〇年
第25章 帰還
第26章 過ぎゆく年月
第27章 勝利の日
第28章 老年
第29章 最後の遠乗り
訳者あとがき
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mana
3
お正月の特別番組で「ヴィクトリア世紀の愛」が結構良かったのでヴィクトリア女王の伝記を読んでみたくなった。読んだ感想としては、あの映画は結構史実に忠実にできてたのかなというもの。大体の基本的な人間関係とエピソードは抑えてたと感じた。この本自体は、当時の価値観アヘン戦争とか奴隷制とかが気になってしまうと読みにくい。距離を置いて歴史的事実として書くよりヴィクトリアの立場に沿って書かれているので読んでて気になってしまう。映画は面白かったけど、個人的にあまり彼女が好きではない。2016/01/12