感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みねたか@
20
老いた、股関節変形症で体は動かない。物忘れどころか記憶の断絶・空白もでてきたぞ。そんな滑稽な姿をさらけ出すかと思えば、「ペチャブル」「キャー」なんて意味不明な言葉を繰り出してみる。時にリズミカルに、切り裂くように、深く沈下して行くように、自在に言葉を操って、深い余韻を残す。これぞ詩人の言葉。『人生って、寂しいってことか』、『地図には載っていない』が特に心に残る。2018/09/18
Yusukesanta
3
思いつき、国家的感情というやつ。とか、日本人全員が読んだほうがいいかも。いや人類ぜんいんが。この散文世界のなかで、ひとりの老いた詩人が、こんなチャーミングに闘っておられることにきゃあー。きゃあー。きゃあー。コッ、コッ、コッ、これが感想とは思えない。2015/11/28
保山ひャン
3
2013年刊行。定年退職、通院などの詩人の老いを受けて、それをあらわした作品が多い。だが、それは、なんだか、老いの強みすら感じさせるもので、記憶が不確かになっても身体が自由に動かなくなっても、そこから新しい詩が生み出されていくのだ、という希望を感じた。ペチャブル、オーイ、ウォー、キャーなど、言葉のチョイスは、鈴木志郎康ここにあり、という感じ。読んでいて、詩人がひとりごとを言うのを間近で聞いていたり、目の前に詩人がいて会話しているような気分になった。2015/01/11
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