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内容説明
19世紀末以降、福建省福清地域から来日した華僑たち。その多くは、呉服行商を生業に日本津々浦々を歩き回っていた。戦後、世界秩序が再編され、華僑を取り巻く外部環境も目まぐるしく変動し、彼らの職業、生活、アイデンティティは大きく変容していった。「エゴ・ドキュメント」から読み解く福清出身華僑の移住・定住の軌跡は、「周縁的存在」である個々の華僑の視点から見た「日本社会」の近現代史でもある。
目次
福清出身の華僑・華人をめぐる視点
福清出身者の日本移住と呉服行商
福清の呉服行商人と近代日本の農村社会―ある華僑の回想録への解読を通して
ドキュメントから見る福清華僑の「移動」
戦後における職業転換とコミュニティの再編―福岡、熊本、鹿児島在住華僑を中心に
移住・再移住と地方都市の近現代化―三重県と島根県へ移住した福清出身者
福清華僑二世による同郷紐帯の継承と同郷意識―旅日福建同郷懇親会の設立と活動
「異郷」から「故郷」へ―神戸普度勝会における「孤魂」の行方を追って
文化的・社会的システムとしての「故郷」―移住、文化継承とコミュニティの「連続性」
「民族」や「人種」を超えて―絵本作家・画家葉祥明のコスモロジー
文化人類学における華僑華人研究の意義と方法
福清出身華僑と近現代日本
著者等紹介
張玉玲[チョウギョクレイ]
南山大学外国語学部・国際地域文化研究科教授、人類学研究所第二種所員。2005年、名古屋大学大学院国際開発研究科修了、博士(学術)。山口県立大学講師・准教授を経て、現職。主な著書・論文に『華僑文化の創出とアイデンティティ―中華学校、獅子舞、関帝廟、歴史博物館』(ユニテ、2008年(2009年度日本華僑華人学会研究奨励賞受賞))ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。