内容説明
文学が刻む「一年」。「一年」が紡ぐ文学。
目次
第1章 天上の旋律、地上の象徴―暦を巡る思考の冒険
第2章 瞬間と円環―アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ『教会の一年』
第3章 一回性と反復性―シュテファン・ゲオルゲ『魂の一年』
第4章 終わらない一年―フランツ・カフカ『訴訟』
第5章 解体していく“一年”が形づくる理念―ローベルト・ムージル『特性のない男』
第6章 区切りの前の一年―インゲボルク・バッハマン「三十歳」
第7章 暦に響く倍音―ウーヴェ・ヨーンゾン『記念の日々』
第8章 「子午線」あるいは円環の詩学―パウル・ツェランにおける日付
第9章 習慣としての記録―クリスタ・ヴォルフ『一年に一日』