フランダースの声<br> 戦争とテレピン油

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フランダースの声
戦争とテレピン油

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  • サイズ B6判/ページ数 375p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784879843951
  • NDC分類 949.36
  • Cコード C0397

内容説明

ただ私の体験を。私の恐れを。1891年に生まれ、1981年に世を去った祖父は、おのが半生を二冊のノートに綴っていた。戦争の記憶と美の崇高、ふたつともに捉えられ離れられなかったその生涯を、手稿を託された孫―作家ヘルトマンスが読み解いていく。

著者等紹介

ヘルトマンス,ステファン[ヘルトマンス,ステファン] [Hertmans,Stefan]
1951‐。ベルギー・オランダ語圏の詩人・作家。1981年に小説家としてデビュー後、詩、エッセイ、戯曲、小説を多数発表。国内あるいはオランダ語圏の文学賞をたびたび受賞し、『戦争とテレピン油』では権威あるAKO文学賞を獲得した。オランダ語圏での評価の一方で国際的には知名度が低かったが、『戦争とテレピン油』がはじめて英訳されWar and Turpentineのタイトルで刊行されると、「ニューヨーク・タイムズ・ブックレビュー」の2016年ベスト10の一冊に挙げられるとともに2017年のマン・ブッカー国際賞の候補作となるなど注目を集め、ヘルトマンスの名は世界的に知られることとなった。次作De bekeerlingeも高い評価を獲得し、英訳版The Convertも英米のメディアで好評を博している

新目亜野[ニイメアノ]
オランダ語文芸翻訳者。ウィーン大学文学部オランダ学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

53
オランダ語文学。戦争と芸術に生きた祖父の手記を読み解き、その生涯を物語として再構築した、複雑で高精細、そして力強い傑作。曽祖父の死までを描いた前半は緩慢ながらも、筆運びが愛情と悲哀で彩られていて非常に美しい。一転して祖父の視点へと変わる第二部は凄絶。第一部とはまた違った鮮烈な描写は、呑まれるような迫真力を持っている。ここまで”体験”させる戦争文学は久々に読んだかもしれない。叙情的で静かな筆致ではあるが、恐ろしいほどに生命感に溢れたヴィヴィッドな作品。こちらも現代文学としては間違いなく必読の一冊だろう。2020/11/01

天の川

44
祖父に託された回顧録。19世紀末から20世紀の彼の足跡を丹念に辿り、まとめた一冊の本。実際にあった出来事、語られなかった事。祖父は気高く美しい母を崇拝し、その母が一目で恋に落ちた貧しい絵描きの父のようになりたいと願う。第一次大戦の凄惨な戦場に身を置き、命令一つで命を賭する一兵卒(しかもベルギー軍でオランダ語話者は差別の対象だ)の立場を粛々とつとめ、戦後、模写に執念を燃やす彼の人生は諦念という言葉があてはまるように思えた。そして、母。彼の人生には常に母があり、その線上にスペイン風邪で喪った婚約者がいる。→2021/03/16

Mark.jr

3
祖父の過去に少しずつ分け入っていく詩的な文章に、随所に挟まる写真やイメージなど、非常にゼーバルトに近いです。というか、実際ゼーバルトの引用をエピグラフにしてるので、自覚的でしょう。そして、その魅力はオリジナルに肉薄しています。それだけだったら、よくできたコピーですが、最もキモとなる戦争にまつわる部分は、ゼーバルト風になっていません。それによって、その部分の血と汗と火薬の匂いが際立っています。そのコントラストが、単なるエピゴーネンでなく、本書が一つの優れた記憶と戦争を巡る作品になった理由でしょう。2024/12/09

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