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内容説明
1991年、自国での生活に絶望したアルバニア人が多数、アドリア海を越えてイタリアへ渡った。「新天地」への船出―しかし、出発を間近に控えた乗客の中に、自ら船を下りてしまったひとりの男がいた。彼が思い起こす、「敗残者」としての人生とは。無名の元数学教師ファトス・コンゴリを一躍、アルバニアの最重要作家の地位に押し上げたデビュー小説。
著者等紹介
コンゴリ,ファトス[コンゴリ,ファトス] [Kongoli,Fatos]
1944(1943?)‐。アルバニア中部の工業都市エルバサンに生まれる。アルバニアがソ連と事実上断絶し、親中国路線をとりつつあった時代に高等教育を受け、中国に留学、北京大学で数学を学ぶ。大学卒業後は数学教師を経て、文芸紙誌の編集者として働く。そのかたわら創作を続けていたが、労働党一党体制下では自作を一切公表せず、1992年に初めて小説『敗残者』を発表。国内で大きな反響を呼んだ同書は、翻訳を通じてフランスを中心に西ヨーロッパで高い評価を得る。『敗残者』刊行後は、独裁体制下の社会に潜む不安や狂気を描いた『屍』(1994)、自身の中国留学体験に基づいた『象牙の龍』(1999)などを発表、21世紀に入ってからも精力的に創作活動を続けている
井浦伊知郎[イウライチロウ]
1968年、福岡生まれ。1998年、広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。1998~2001年、日本学術振興会特別研究員。博士(文学)。現在、福山国際外語学院校長。専門はアルバニア言語学、バルカン言語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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