目次
序章 老いて花さく
第1章 「よちよち歩きの時分から柵のところまで」―ヨーロッパ古代と中世における老年描写
第2章 若返りと老いの物語―ヨーハン・ヴォルフガング・ゲーテの『五〇歳の男』
第3章 若者が年をとるとき―ロマン主義以降の青年運動と「若きドイツ」の老後の生
第4章 想像の晩年、晩年の想像―アーダルベルト・シュティフター作品の老人像と晩年のスタイル
第5章 時間/時代への抵抗―フランツ・カフカ『田舎医者』に見る老いと死
第6章 市民たちの晩年―トーマス・マン『ブッデンブローク家の人々』から『欺かれた女』まで
第7章 小さな礼拝堂を装飾する老いた画家たち―マティス、ピカソ、フジタ、そしてコクトー
第8章 マイノリティの「老年の語り」と集団的アイデンティティ―語りはじめたロマ