内容説明
翻訳とは、異なる言語・文化間でコミュニケーションを成功させようとする営為である。翻訳を介したコミュニケーションが量的に増え、質的に多様になっているこんにち、翻訳のあり方も極めて多様化している。本書は、翻訳の場における3つの要素、「言語差」「文化差」「コミュニケーション状況」のそれぞれに即して、具体的な翻訳テキストを分析。多様化する翻訳のありかたを、理論的にとらえることをめざす。
目次
第1章 序論:翻訳と異文化間コミュケーション
第2章 機能主義的翻訳理論の展開
第3章 翻訳の多様性の検証:固有名詞の翻訳方法について―グリム童話他の事例から
第4章 言語差が翻訳に与える影響:単数形か複数形か―明示化概念を用いて
第5章 文化差が翻訳に与える影響:訳者注を手がかりにして―『キッチン』他の日独英比較
第6章 コミュニケーション状況が翻訳に与える影響―映像翻訳を例に
第7章 機能主義的翻訳理論の応用:評価分析のための方法―文学テクストの翻訳にみる異文化コミュニケーション行為
第8章 結論:自由と束縛
著者等紹介
藤濤文子[フジナミフミコ]
1959年生まれ。1982年、大阪外国語大学外国語学部(ドイツ語科)卒業。神戸大学大学院文化学研究科博士後期課程中途退学。文学修士。現在、神戸大学国際文化学研究科准教授。専門は翻訳理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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