出版社内容情報
文学テクストの全体的な意味解釈の合理性は何によって保証されるのか?1963年以来ヴァルター・ファルクが展開してきた構成素分析が文学研究のこの最も本質的な問題に答える。
内容説明
文学テクストの全体的な意味解釈の合理性はなにによって保証されるのか。1963年以来ヴァルター・ファルクが展開してきた「構成素分析」が文学研究のこの最も本質的な問題に答え、テクスト分析を主観依存性から解放すると同時に、テクストの徹底的な分析を通して、その超個人的・時代的意味構造を明らかにする。「全体は部分の緩和とは別のものであり、しかもそれ以上のものである(Ch.v.Ehrenfels)」。アリストテレス以来の西洋哲学思想のこの基本的認識に導かれ、ディルタイ、ハイデガーなどの近代ドイツ哲学思想、フーコー、ニチュケに代表される「新時代研究」の学問的成果を踏まえた「構成素分析」は、人間的所産の歴史的意味の解明のために新たな地平を切り拓く。
目次
1 構成素分析の目的
2 構成素分析の理論(一)
3 構成素分析の操作(一)個別分析
4 構成素分析の錯綜現象について
5 実例(一)個別分析
6 構成素分析の理論(二)時代規定
7 ヨーロッパ潜在的歴史のための仮説
8 構成素分析の操作(二)時代規定
9 実例(二)時代規定