ダニエル・デロンダ〈3〉

ダニエル・デロンダ〈3〉

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  • サイズ B6判/ページ数 490p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784879841414
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

12
全三巻1400頁余りを読了した。まさに大河をなんとか泳ぎ渡ったという感が大。ただ、ちょっと間延びしたので、最後にきて一気に急流に呑み込まれたような。物語の大枠をつかめ始めた頃に土壇場が迫った。邪道だが、解説を最初に読んでおけば、展望がつかめて理解も早まったのかもしれない。第二巻での感想で、「この小説の大きなテーマの一つがユダヤ人問題だと分かって来た(最大とは言わないが)」なんて、手探り的なことを書いたが、とんでもない、まさにこの物語の本筋そのものだった。2017/02/19

ロピケ

2
カヴァフィスが船上でこの本を読んでいたのも、まんざら彼の環境と無関係という訳でもなかったんだ。F・R・リーヴィスが「悪い半分を排除」するのがいいだの、『グウェンドレン・ハーレス』と題名をつけたらいいと述べていたとあとがきに書いてあって驚いた。私としては、作品の世界に引き込まれ、楽しい時間を持てたんだけれど。それにしても、グランドコートの性格は執拗で面白かったから、もうちょっと、話が長くても良かったのに。デロンダの指輪、それほど大切なものでも無かったのかな?何だか都合良く邪魔ものが追い払われてる。2011/04/24

tekka

1
「自分の魅力の衰えに気付かなかったり、やつれていないように見せかけることができると思うのは、女に限ったことではない。」2023/07/28

takeakisky

0
さて、グエンドレン。嫌悪するのはすべて自分のほうでありたかった。火の出るような克己の心。グランドコートの無関心で無神経な傲岸さに読む方もじわじわ疲れる。外側の粧いと内面の喰い違いは痛々しい。この持って帰りたくなるような上手さをユダヤ人の記述と較べると、彼女だけの物語に、と思う気持ちは分かる。細やかでかつ大胆で、彼女の欠点はデロンダがいることだけじゃないか、と。他の人物たちの描写が、デロンダの母やマイラーの父すらも、精彩を放つなか、デロンダの求心力の無さが際立ってしまう。完全無欠ではないが、傑出した小説。2024/07/06

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