内容説明
とらが人を食べるのは正しいことか…?うさぎがくだした判決は?ハラハラドキドキ、わっはっはの韓国・朝鮮の昔話。
著者等紹介
キムセシル[キムセシル]
児童学を専攻し、2001年「セセム創作童話公募展」で最優秀賞を受賞、現在はCBS社会教育教育院専任教授をしながら、児童書の企画、創作を行っている
ハンテヒ[ハンテヒ]
ソウル芸術専門大学で応用美術を専攻し、1998年に初めての個展「童話の中への旅」を開き、以後児童向けの絵本の絵を描き続けている
かみやにじ[カミヤニジ]
国際基督教大学卒業。日本大学・和光大学非常勤講師。翻訳のほか、韓国・朝鮮の歴史、文化の研究を行っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
25
助け出してくれた若者を、食べてしまおうとする人食いトラの恩知らずには驚きました。 森の裁判で、若者の行為トラの行為ではなく、「人間そのもの」に話が飛んでしまう飛躍にも驚きました。 登場したうさぎの解決策にはもっと驚いたのですが、考えたらこんな裁きがあったら、みんなが救われるのかも知れませんね。2019/03/21
Willie the Wildcat
23
戒め。”恩”は、返すことに意味があるのではなく、感謝の念を持つこと・・・。本著は、実は人間社会への問い掛けでもある気がする。松の木に牛。自然から得ることは、当たり前のことではなく恵み。共生・・・。絵は、元気な画風で表情も豊か。特に虎の表情!巻末では、韓国の虎を纏わる話と、ハングル語を通して韓国文化に触れることもできる!2013/07/14
杏子
16
穴に落ちたトラを助けてやったのに、恩を仇で返そうとするトラ。恩知らずとはこのことか!?あわや食べられそうになった男を助けるのは、本来は弱いうさぎ。かしこく立ち回り、もう一度トラを穴の中へと。こういう展開のお話はあちこちで聞くような気がする。けれど先が見えても楽しめるのが昔話のよさなんだろう。2015/02/01
あおい
14
深い穴に落ちた人くいトラを見つけた若者は迷いながらもトラを助けるが案の定トラが襲ってくる。正しいのはトラか人間か森の生き物に聞いて回るけれど…トラが生き生きとダイナミックに描かれています。2018/02/04
舟江
10
儒教の国、朝鮮の絵本だった。体の小さな、策略も持ち合わせていないうさぎが、虎を懲らしめる様は痛快だ。2020/03/16