内容説明
良寛さまの本当のところは、袈裟を着けた人でなければ解らないと言われますが、本書は、その袈裟の研究で高名な曹洞宗僧侶の著者が、自らも多年心を寄せてきた良寛さまの世界を、坐禅生活を通し、かつ仏法の真実に照らして平明に語った〈良寛法話集〉です。
目次
大自然に抱かれて―花無心招蝶
ただ月のみ―盗人に取りのこされし窓の月
父を想い母を想う―出家の歌
人の世は裏と表―うらを見せおもてを見せて散るもみぢ
雪いっぱいの宇宙―あわ雪の中に顕ちたる三千大千世界
真実の世界にただ涙―読永平録
風まかせ―焚くほどは風がもて来る落葉かな
真っ正直―「親をにらむと鰈になる」という話
兎の心―「月の兎」の物語
四国放浪の旅―若き日の胸中やいかん〔ほか〕