内容説明
自らもスコットランドの古城に住む貴族である著者ダグラス・サザランドがなんとも不思議な英国紳士の生態をユーモラスに描き、欧米でベストセラーになった作品の邦訳版。
目次
種の起源
学校時代とその後
貴婦人と結婚式
家庭における貴婦人
貴婦人とセックス
スポーツやゲームをする貴婦人
貴婦人とお金
貴婦人と子供たち
貴婦人と庭園
貴婦人と教会〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
名門貴族の著者が、貴族階級の女性達について綴ったエッセイ。これによると、貴族の女性達は血統を繋ぐための結婚(縁組と言うべきか)、嫁して後の女主人としての家での采配、そして最も重要な「社交」という人生。正に社交に命をかけているような具合で、庭作り(自慢するため)、教会のバザや家でのパーティー等の重要性が伺える。又、著者によると貴婦人というものは「最高級品しか選ばないが、節約が身上で包装紙でも貯めこむ」という。訳者も指摘しているが「男性の目から女という種の印象」なので、女性達自身は又異なる意見があるだろう。2022/12/24
timeturner
2
英国の貴婦人はヴィクトリア女王によって創られたという説にはなるほどとうなずかされたが、男性である著者が入り込めない部分が多いため踏み込みが足らず、表面をなでただけという感がある。2013/06/27
桜子
2
著者は1320年アーブロース宣言に名を連ねるウィリアム・サザランド伯爵の後裔で、スコットランドの古城に住んでいるとのこと。本書はつぶやきレベルの風刺がつづられているだけで、毒にも薬にもならない印象だった。また訳注において史実との齟齬を指摘されている箇所もあり、うっかり偽のジョークに乗せられて笑う阿呆にならないとも限らない。ナニーの項目については、さきに「図説英国メイドの日常」を読んでいたおかげで信憑性が高いと判断できた。ナニーの回想は愉快だった。著者自身の体験談が多ければ心底笑えるエッセイになったと思う。2011/06/17
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