言語と認知―心的実在としての言語

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  • サイズ B6判/ページ数 171p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784879571397
  • NDC分類 801
  • Cコード C1080

内容説明

ノーム・チョムスキーは1950年代半ばに発表した『文法の構造』で、従来の「構造言語学」と根底から対立する「生成文法」理論を創始、提唱した。この画期的な新理論の影響は、言語学のみならず、哲学、心理学、情報科学等の隣接諸科学にも及び、いわゆる「認知革命」の誕生をうながした。本書は、90年代以降ミニマリスト・プログラムの指針のもとでさらに発展しつつある、「生成文法」理論の考え方の基礎を分かりやすく解説した日本における講演録の全訳である。巻末に訳語対照を付す。

目次

講義1 メンタリズムと行動
講義2 言語研究の概念的基礎
講義3 言語の性質、使用、および獲得について

著者等紹介

チョムスキー,ノーム[チョムスキー,ノーム][Chomsky,Noam]
1928年生。マサチューセッツ工科大学(MIT)教授。ペンシルバニア大学在学中にゼリッグ・ハリスのもとで言語学を学び、50年代半ばに、従来の構造言語学と根底から対立する生成文法理論を創始・提唱した。同理論は、20世紀後半をとおして言語学のみならず隣接諸科学に決定的な影響を与え、いわゆる認知革命の動因となった。90年代以降、同理論は、ミニマリスト・プログラムの指針のもとで、さらに大きく発展しつつある。言語学、認知科学、政治批判分野の著書・論文多数。現在、世界でもっとも注目を集める知識人の一人である

加藤泰彦[カトウヤスヒコ]
1947年生。上智大学大学院言語学専攻博士課程修了。文学博士。上智大学国際言語情報研究所助手を経て、現在、同外国語学部教授。マサチューセッツ工科大学言語・哲学学部客員研究員(1993‐94)

加藤ナツ子[カトウナツコ]
1951年生。上智大学大学院言語学専攻博士後期課程満期退学。上智大学国際言語情報研究所助手を経て、現在、駒沢女子大学人文学部教授
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KF

7
最初に白状しますが、この書を手に取るのは「もう少し勉強してからにしなさい」でした。初版が2003年、二版は2022年。「言語とは」の入り口で深く興味を持って基礎的な文章に目を通してから読むべきでしたね。図書館から借りてきて「二週間で返さなきゃ」の類ではなく、買って来て、アンダーラインを引いて、関連する書物にも手を出して、の類でした。 この感想を投稿した後に、先に投稿した方の文章に目を通そうと思っていますが、かなり恐ろしいです。 全体として「うわっ、面白そうな事を書いてるな!」と感じたのは事実ですけどね。2024/08/21

ソラヲ

4
チョムスキーが1987年に来日した際に行った意味論の公演三回を一冊にまとめたもの。実際の自然言語の文を参照したり他の分析哲学者の理論を引用・批判したりと、言語学と哲学の両方を修めたチョムスキーの「意味」に対する見解がよく分かる。言語に関わる「デカルトの問題」と「プラトンの問題」はこの本で初めて知った。また、「実際、人間の諸科学というものは、心の諸特性とそれらの特性が多少とも適合する世界の諸側面との偶然の交差と考えてもよいかもしれない」(p.21)というところにチョムスキーの科学に対するペシミズムを感じた。2014/12/28

roughfractus02

3
自身の普遍文法(UG)による言語習得理論が認知言語学のボトムアップ理論からトップダウンと批判される中、著者は認知器官側の言語能力に文法を置いて短い生涯で多くを知りうる謎を「プラトン問題」と呼び、言語器官での言語運用にその創造性を置いて有限な要素から無限の複雑さを作る「デカルト問題」と区別した。1987年の日本での講演をまとめた本書は、UGの「可能な文法」集合を原理とパラメータから成るモデルで説明し、コンピュータ言語が一般化する世界で「プラトン問題」をさらに検討するためのミニマリスト・プログラムを用意する。2017/05/08

uj

2
難しい。2023/08/12

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