内容説明
新たな視座で気候変動の倫理と実践を考える。
目次
気候変動は単一の問題?
気候変動と人間の道徳的心理
地球への愛着―「自分の居場所」への愛着をどう育んでいけるか
サステナビリティに関する教育の倫理的側面
気候変動の責任―因果的、道徳的、法的責任と「介入責任」
気候変動の時代に考える責任の所在
気候変動―最も難しい道徳的挑戦?
温暖化の時代の人口倫理学
「生態倫理(エコロジカル・エシックス)」による経済コミュニティの創出
倫理学の心理面から恥の倫理学を考える
惑星哲学・惑星倫理の構築
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マウンテンゴリラ
2
気候変動に関する現状と脅威について、新たな知見を得られたというよりも、その本質的意味と重大性について総合的に考えさせられる内容であった。地球規模でのエネルギー循環のバランスを短期的に操作し得る地球史上初の生物。それが人類というものであるとも言えよう。そしてその生物が地球にとって厄介な存在であるのは、その能力に比して、その倫理観のバランスが取れていないということにあるのかもしれない。昨今、格差という言葉が、国際的にも国内においてもよく議論されるのは、ほぼ経済格差という意味においてであるが、→(2)2020/03/26