目次
序章 虚無への飛翔(作家の死と作品的陶酔;美的疎外と作品内基準―三島詩をめぐって;作品内作品世界の完成―『潮騒』について)
第1章 三島的美意識“性幻想”(海―禁忌の性の表徴;空想領域の性愛―『美徳のよろめき』倉越節子の場合;作品内時間と自愛の性―『沈める滝』菊池顕子の死;現世的性愛の埋葬様式―『愛の渇き』佐々木悦子の行為)
第2章 三島的終末観“戦争への夢想”(戦争―“最後の審判の日”;朝倉中尉の象徴的行為―『頭文字』について;作品的カタストロフィの前光景―『岬にての物語』について;唯一者的信仰と抵抗―『海と夕焼』について)
第3章 近代天皇制批判―『英霊の声』の諸問題
終章 もう一つの“三島の死”―あとがきにかえて