内容説明
1920年、パリ。芸術と人生に数百億円を使い果たしたひとりの日本人。伝説のバロン・薩摩自伝。
目次
わが半生の夢(半生の夢;モンパルナスの秋)
せ・し・ぼ・ん(炎の森;夜霧の娼婦;謝肉祭の夜の女;ロマンティック;デルフの呪誼;転落の沈黙;ピガル通り;リンゴの花)
ロマンティストの花束(砂漠の無冠王;美の烙印)
ムッシュウ・サツマとぼく(柳沢健)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サトシ@朝練ファイト
29
1歳違いの白洲次郎もそうだが若い頃に留学するとモノの見方、考え方に随分と影響を与えるようだ。(二人共裕福な家庭の子弟だが) 今の日本でこれだけの人物がいるだろうか?意外にも個々のつながりを大事にする印象を受けました。2016/09/18
em
13
バロン薩摩の自伝。戦前のパリで数百億を使った人。それも序文の堀口大學によれば、美術品の蒐集など実益を兼ねたものではなく、純粋に「只何となく使った」。当然親のお金です。後に家は傾きます。でも、こういう人がいたっていい、そうでなきゃ世の中つまらんと思わせてくれるのです。自ら「貴公子的享楽生活」なんて屈託なく言えるのは素晴らしい。先に評伝を読んだのですが、盛っているという本人の言が読みたくなって。藤田嗣治、アラビアのロレンス、数々のロマンス…本当に?という話が混ざっているのがまた面白いのです。2017/10/14
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